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ジョンソン・エンド・ジョンソン、"世界交通安全シンポジウム"選出の"コミュニティ・サービス賞"を受賞 ~グループあげての社員向け交通安全教育の実施、地域への貢献に高い評価~

2003/05/10

このたび世界最大級のトータル・ヘルスケア・カンパニーである米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)は、交通事故の削減に取り組むために設立された国際機関である「世界交通安全シンポジウム(略称WTSS)(*脚注1)」が選出する2003年度"コミュニティ・サービス賞"を受賞しました。同賞は、交通安全に関する顕著な取り組みのあった個人や企業の功績を称えるために2001年に創設されたもので、過去三回の選考でヘルスケア企業の受賞ははじめてのことです。

コミュニティ・サービス賞の選考は、米国運輸省(DOT)、同国立ハイウェー交通安全局(NHTSA)、交通安全のAAA財団の代表を含む交通安全問題に精通した専門家で構成される審査委員会によって行われました。J&Jは従業員に対し行き届いた交通安全指導および実地トレーニングの機会を提供していることに加え、企業が属しているコミュニティにおける交通事故減少への貢献度が高く評価され、最終選考に残っていた大手自動車メーカー2社、非営利団体を含む計4団体の中から、この栄えあるコミュニティ・サービス賞を受賞したものです。

授賞式は、去る4月25日、ニューヨークのヤコブ・ジャビッツ・センターで開催された第14回世界交通安全シンポジウム総会において執り行われました。同シンポジウムでは、世界最大の自動車ショーであるニューヨーク国際自動車ショーと協力し、毎年、交通安全教育のためのフォーラムを主催。当日はコミュニティ・サービス賞以外の各賞の発表も併せて行われました。(*脚注2 )

今回の受賞について、当社ではJ&Jが世界的に展開している「J&Jセーフフリート・プログラム」の実践が効を奏したものと考えています。このプログラムは、J&Jの経営理念である「我が信条‐Our Credo‐」の精神から生まれたものであり、その最大の目的は、「社員やその家族の健康と安全を守り、車両の安全についても、世界のリーディングカンパニーになろう」とするもので、交通事故の低減により、結果として地域への貢献をも果たしていくことを志向しています。

本プログラムの特徴は、従業員それぞれの役割と責任が明確化され、かつシステム化されている点です。主たる項目は、1)トップの役割、組織のあり方、2)現場におけるマネジメント、3)啓発活動及びその他の安全運転推進活動、4)各種ドライバートレーニング、5)モチベーション・評価・賞罰等であり、J&Jでは国単位で一つのチームを作り、プログラム浸透のためにそれぞれにアセスメントやレポートなどを義務づけてきました。

本邦においては、医療用医薬品のヤンセンファーマはじめ、国内のJ&Jファミリーカンパニー(*脚注3)数社と共同で、セーフフリート・プログラムの推進母体である「チーム・ジャパン」を形成しています。ヤンセンファーマは、チーム・ジャパンの一員として、またチーム内で最大の車両台数を有していることなどから、大きな責任を有しており、営業本部を中心とした推進組織が日常的な社員への情報提供から啓発活動、トレーニング等の実施を行っています。

また、ヤンセンファーマでは、他のファミリーカンパニーと異なり、新卒社員の割合が高く、MR(医薬情報担当者)の平均年齢が非常に低いという特色があり、事故に対するリスクも相対的に高くなる傾向がありましたが、このセーフフリート・プログラムをうまく活用することによって、年々、事故の発生率を減少させ、現在は業界トップクラスの水準となっています。(*脚注4)

今回の受賞に際して、チーム・ジャパン、セーフフリート統括責任者の酒井重嘉ヤンセンファーマ営業推進本部長は「国内のパフォーマンス改善がグループ全体の評価向上に貢献したと思う。全ての車両関係者の努力の賜物」だと語りました。加えて、同本部長は、今回の受賞を励みに、引き続き交通安全への意識向上に注力していきたい意向を示しました。  

 
 以上

*1)WTSS:
WTSSはニューヨーク自動車ディーラー協会の教育外郭団体。自動車ディーラーおよび自動車メーカーに対し、より広範囲なコミュニティにおける交通安全への取り組みについて教育を行なう必要性から、NHTSAと協議の上、1990年に設立された。今年14回目を迎えたシンポジウムでは、自動車メーカー、公共・民間団体、そしてメディアを一同に会し、安全な交通移動の実現について精力的な意見交換を行った。
*2)2003年度その他受賞一覧:
自動車メーカー賞 : 衝突前防御システムを開発したダイムラー・クライスラー社
メディア賞 : "米国で最も危険な道路"を公表したデートラインNBC社
非営利賞 : 人命救助につながる交通安全調査および教育に貢献した交通安全の「AAA」財団

*3)ファミリーカンパニー:
医療用医薬品のヤンセンファーマ、医療機器、消費者向け製品を扱うジョンソン・エンド・ジョンソン社、同じく診断薬のオーソ・クリニカル・ダイアグノスティック社、更に医療用器具のデピュージャパン社といったJ&Jの国内グループ会社の総称。

*4)事故発生率:
APMM(Accidents per Million Miles:走行100万マイルあたりの事故件数で、J&Jが独自に定めている事故状況の評価指標))の推移が示すところによると、セーフフリートプログラムを導入した'98年度に20件だった事故件数が、'02年度には四分の一にまで激減している。