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アストラゼネカ、PHARMACYCLICS社、ヤンセンが血液がんにおけるイブルチニブのがん免疫治療の併用試験で提携

公開日: 
2014/11/26

* 当資料は、ヤンセン・リサーチ・アンド・ディベロップメント社が2014年11月4日(現地時間)に発表した英文プレスリリースを日本語に翻訳(要約)したものを、参考資料として発表させていただくものです。従いまして、必ずしも日本の状況を反映したものではないことをご了承ください。また、正式言語が英語であるため、内容につきましては英文リリースが優先されます。
英文サイト:http://www.investor.jnj.com/releasedetail.cfm?ReleaseID=880304

 

[英国ロンドン、米国カリフォルニア州サニーベール、米国ニュージャージー州ラリタン 2014年11月4日]アストラゼネカ、Pharmacyclics社、およびヤンセン・リサーチ・アンド・ディベロップメント社(以下、ヤンセン)は、経口ブルトン型チロシンキナーゼ阻害剤であるイブルチニブ(海外での製品名:IMBRUVICA®)との併用における、アストラゼネカが開発中のMEDI4736(抗PD-L1免疫チェックポイント阻害剤)の有効性および安全性を評価する臨床試験において提携する契約を締結したことを発表しました。本試験は、両化合物で開発中の適応であるびまん性大細胞型B細胞性リンパ腫および濾胞性リンパ腫を含む血液がんで併用する治療薬として評価を行います。

 

イブルチニブは、Cilag GmbH International(ヤンセンファーマシューティカルズカンパニーの1社)とPharmacyclics社が共同開発しています(米国を除く)。米国では、Pharmacyclics社とヤンセン・バイオテック社が共同販売しています。

 

MEDI4736は、免疫システムによるがん細胞の探知を回避するシグナルを阻害することで免疫逃避機構に対抗します。イブルチニブは、腫瘍化Bリンパ球(抗体を生成する白血球)に対し制御不能な増殖および転移を指令するシグナルを阻害します。前臨床試験でのエビデンスにより、これら2剤を併用することで抗腫瘍免疫反応の増強につながる可能性が示唆されています。

 

本試験の第Ⅰ相試験ではMEDI4736とイブルチニブ併用療法の推奨用量レジメンを確立し、第Ⅱ相試験では、この研究中の併用療法による安全性と有効性を評価します。今回の契約に基づき、この試験はPharmacyclics社が実施しています。本契約の財務条件は開示していません。

 

アストラゼネカのグローバル医薬品開発担当エグゼクティブバイスプレジデント兼チーフメディカルオフィサーであるBriggs Morrisonは、「我々は、当社の強固ながん免疫治療のパイプラインを可能な限り迅速に前進させることに注力しています。治療にもかかわらず多くのリンパ腫患者さんに病勢進行が未だ見られるように、大きなアンメットニーズが存在する領域である血液がんにおいて、Pharmacyclics社およびヤンセンとのパートナーシップは、抗PD-L1の可能性の探求をサポートします。またこれにより、併用療法はがん治療の最も効果的な方法のひとつである可能性を有するという当社の信念のさらなるエビデンスとなります」と述べました。

 

「当社がすでに豊富な経験をもち、現在も科学的関心を持ち続けるさまざまな血液がんに対応する、イブルチニブとがん免疫治療との併用の可能性を探求するにあたり、アストラゼネカと戦略的提携を締結したことを非常に喜ばしく思います」と、Pharmacyclics社の会長兼最高経営責任者(CEO)であるBob Dugganは述べました。「当社は、継続的に治療パラダイムを進化させ、B細胞悪性腫瘍患者さんの治療選択肢を拡大するため、異なるアプローチへの理解を深めるように、パートナー両社と協働することを楽しみにしています。」

 

「抗がん剤の開発は、現在、歴史上最もエキサイティングかつ生産的な時期のひとつにあります」と、ヤンセンのグローバルオンコロジーの責任者であるPeter Lebowitz医学博士は述べました。「この提携は、血液がんに罹患した人々の生活に変化をもたらすという究極の目標をもち、新たな治療選択肢と併用療法に関するさらなる理解を深めるという3社の共通の目的を反映するものです。」

 

 

 

MEDI4736について
MEDI4736はプログラム細胞死リガンド1(PD-L1)を標的とする開発中のヒトモノクローナル抗体製剤です。PD-L1のシグナルは、免疫システムによるがん細胞の探知を回避します。MEDI4736はこれらのシグナルを阻害することで、がん細胞の免疫逃避機構に対抗します。MEDI4736は、他の免疫治療と並行して、患者さんの免疫システムを活性化し、がんを攻撃することを目的として開発されています。

MEDI4736は単剤療法として固形がんを対象に開発中です。現在、非小細胞肺がん患者さんを対象に第Ⅲ相試験の開発段階にあり、頭頸部扁平上皮がん患者さんを対象とする臨床試験が2014年に開始される予定です。また、アストラゼネカとそのバイオ医薬品研究開発部門であるメディミューンは、MEDI4736 + tremelimumab(CTLA-4)、MEDI4736 + MEDI0680(PD-1)、MEDI4736 + MEDI6469(OX40)および MEDI4736 + イレッサ(上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ阻害剤)を含む、実施中のがん免疫治療併用試験の広範なプログラムを有しています。

 

 

イブルチニブについて
イブルチニブは、ファーストインクラスのブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)とよばれるタンパク質を阻害する1日1回経口投与の治療薬です。BTKはB細胞受容体を含む複合体において重要なシグナル伝達分子で、腫瘍化Bリンパ球の生存と転移において重要な役割を果たす複合体のシグナルを伝達します。イブルチニブは腫瘍化Bリンパ球に対し制御不能な増殖および転移を指令するシグナルを阻害します。

イブルチニブは米国食品医薬品局(FDA)から3件の画期的治療薬指定を受けた唯一の化合物であり、当該指定を受けた最初の医薬品の一つです。

 

 

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、イノベーション志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、主に循環器、代謝、呼吸器、炎症、自己免疫、オンコロジー、感染症およびニューロサイエンスの領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細はhttp://www.astrazeneca.comをご覧ください。

 

 

Pharmacyclics社について
Pharmacyclics, Inc. (NASDAQ: PCYC) は、がんおよび免疫介在疾患の治療を目的とする革新的な低分子医薬品の開発及び商業化に特化するバイオ医薬品企業です。QOLの向上、生存期間の延長、および深刻なアンメットニーズの解消を目的とする新規治療薬を創製、開発および商業化する持続可能なバイオ・医薬品事業を構築することを使命としています。Pharmacyclics社は、科学的開発と運営上の専門性に基づき有望な製品候補を同定・管理し、製品を迅速かつコスト効率的に開発し、商業化および/または適宜開発パートナーを追求することで、この使命を果たしていきます。

Pharmacyclics社はイブルチニブを販売しているほか、臨床開発の段階である3件の製品候補、リード化合物の最適化の段階にある数個の前臨床化合物があり、これらのプログラムを商業化に向けて推進するにあたり高い基準の倫理・科学的厳格性、および業務効率にコミットしています。Pharmacyclics社は、カリフォルニア州サニーベールに本社を置いています。詳細はwww.pharmacyclics.comをご覧ください。

 

 

ジョンソン・エンド・ジョンソンのヤンセンファーマシューティカルカンパニーズについて
ヤンセンはがん、免疫疾患、精神・神経疾患(中枢神経・疼痛)、感染症・ワクチン、および代謝・循環器疾患における現代の最も重要ないまだ満たされない医療ニーズへの対応と解決に力を注いでいます。患者への貢献という強い意思に基づき、私たちは世界中の患者さんを助ける革新的な製品、サービスおよび医療の解決法を開発します。ヤンセン・リサーチ・アンド・ディベロップメント社およびヤンセン・バイオテック社はジョンソン・エンド・ジョンソンの医薬品部門であるヤンセンファーマシューティカルカンパニーズの一員です。詳細はwww.janssenrnd.comをご覧ください。

IMBRUVICA®はPharmacyclics, Inc.の登録商標です。日本において、イブルチニブは未承認です。

 

 

将来予測に関する記述
このプレスリリースには、1995年米国民事証券訴訟改革法の定義する「将来予測に関する記述」が含まれています。本リリースをお読みになる皆さまは、将来予測に関する記述内容に依存することのないようご注意ください。また、本記述は、将来の事象に関する現時点での予想を基礎としています。基礎となる前提が不正確であると判明した場合、あるいは未知のリスクや不確実性が具現化した場合、実際の結果がヤンセンファーマ株式会社およびジョンソン・エンド・ジョンソンの予想や見通しとは実質的に異なるものとなる恐れがあります。リスクや不確実性には、利子や為替の変動などの経済的要因、技術的な進歩を含む競争、競合他社による新製品や特許の取得、規制当局による承認の取得を含む新製品の開発に本来伴う諸課題、特許に関する問題、医薬品やサービスの購入者の行動・消費パターンの変化や財政的困窮、政府の法律や規制の変更および国内外の医療改革、医療費削減の潮流を含む一般的業界動向および政府機関による医薬品業界への監督強化などが含まれますが、これらに限定されるものではありません。これらのリスクや不確実性およびその他の要因については、2013年12月29日に終了した会計年度のForm 10-Kに記載されているジョンソン・エンド・ジョンソンの年次報告書とその添付書類第99号および米国証券取引委員会への追加提出書類に詳述されています。これらの提出資料につきましては、インターネット(www.sec.govwww.jnj.com)でご覧いただくか、ジョンソン・エンド・ジョンソンにお問い合わせください。ヤンセンファーマ株式会社およびジョンソン・エンド・ジョンソンはいずれも、新情報や今後発生する事象および事態の進展があった場合も、将来予測に関する記述を更新する義務を負いません。