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抗悪性腫瘍剤「イムブルビカ®カプセル140mg」 再発又は難治性マントル細胞リンパ腫の効能・効果追加の承認を取得

2016/12/02

ヤンセンファーマ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:クリス・フウリガン)は本日、抗悪性腫瘍剤(ブルトン型チロシンキナーゼ阻害剤)「イムブルビカ® カプセル140mg(一般名:イブルチニブ)」(以下、「イムブルビカ」®)について、「再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫」を効能・効果に追加することについて承認を取得しました。

 

マントル細胞リンパ腫(以下「MCL」)は、白血球の一種(リンパ球)であるB細胞に起因する進行性の血液がんです*1。日本における現在のMCL患者数は約1,600人と推定され*2、発症年齢中央値は60歳代半ば~70歳で男性に多いとされています*3。生存期間の中央値は3~4年で*4治癒が難しく、既存の薬物治療後に病勢進行が認められた患者さんに対する有効な治療法は限られています*5,6。本剤の効能・効果追加により、MCLの患者さんへ新しい治療選択肢を提供できることになります*7,8。ヤンセンは、引き続き血液がんおよび血液疾患に対する治療の可能性を追求し、より一層貢献してまいります。

 

「イムブルビカ」®は、1日1回経口投与の新しい作用機序を有するブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害剤です*9。BTK は、B細胞の成熟と生存を制御する細胞内シグナル伝達に関与する重要なタンパク質で、本剤は、このBTKを標的にすることで腫瘍細胞の生存シグナルを阻害し、増殖を抑制します*9, 10, 11, 12。

 

「イムブルビカ®」は、Cilag GmbH International(ヤンセンファーマシューティカルカンパニーズの1社)とアッヴィ社のひとつであるファーマサイクリックス社によって共同開発されました。「イムブルビカ®」は、日本ではヤンセンファーマが販売、米国ではファーマサイクリックス社とヤンセン・バイオテック社が共同で販売、それ以外の世界の国々ではヤンセンの各運営会社が販売します。

 

イムブルビカ®について

イムブルビカ®は、ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害剤と呼ばれ、1日1回経口投与される新しい医薬品です9。イムブルビカ®は再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫(rrMCL)の治療薬として、米国と欧州を含む世界40ヵ国以上で承認されています。

 

イムブルビカ®は、小リンパ球性リンパ腫(SLL)を含む再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(rrCLL)の成人患者用治療薬として、2016年3月28日に日本で承認を取得しました。

 

イムブルビカ®の製品概要

販売名:イムブルビカ®カプセル140mg

一般名:イブルチニブ

剤型:経口カプセル

効能・効果:

再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)

再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫

用法・用量:

1) 再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)

通常、成人にはイブルチニブとして420mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。

2) 再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫

通常、成人にはイブルチニブとして560mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。

製造販売元:ヤンセンファーマ株式会社

薬価:9,367円/イムブルビカ®カプセル140 mg

製造販売承認取得日:

2016年3月28日(rrCLL)

2016年12月2日(rrMCL)

薬価収載日および発売日:

2016年5月25日(rrCLL)

2016年12月2日(rrMCL)

 

薬剤の適正使用

ヤンセンは、地域の承認条件および患者安全性に対する責任を踏まえ、承認条件である特定使用成績調査(全例調査)を通じて、イムブルビカ®の安全性および有効性の監視を続けます。

 

参考文献

*1 Leukemia and Lymphoma Society. Mantle Cell Lymphoma Facts. [Online] Available from: http://www.lls.org/content/nationalcontent/resourcecenter/freeeducationmaterials/lymphoma/pdf/mantlecelllymphoma.pdf. Accessed November 2016.

*2 Ministry of Health, Labor and Welfare (MHLW). 2011. Patient Survey - outline of Survey, e-stat official statics of Japan, total number of patient, sex/ age group x the disease and injury-classified chart 63. [Online] Available from: http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?lid=000001103073. Accessed November 2016.

*3 Chihara D, et al. 2014. Differences in incidence and trends of hematological malignancies in Japan and the United States Br J Haematol, 164(4):536-45,2014.

*4  Goy A, Bernstein SH, Kahl B, et al. 2009. Bortezomib in patients with relapsed or refractory mantle cell lymphoma: updated time-to-event analyses of the multicenter phase 2 PINNACLE study. Ann Oncol. 2009;20:520-525.

*5 Japanese Society of Hematology (JSH). Mantle Cell Lymphoma Guidelines. [Online] Available at: http://www.jshem.or.jp/gui-hemali/2_4.html#soron Accessed November 2016.

*6  Ganjoho [Online] Available at: http://ganjoho.jp/public/cancer/mantle_cell_lymphoma/index.html Accessed November 2016.

*7 Wang ML, Rule S, Martin P et al. 2013. Targeting BTK with Ibrutinib in Relapsed or Refractory Mantle-Cell Lymphoma N Engl J Med 2013; 369:507-516

*8 Wang M, Blum KA, Martin P, et al. 2015. Long-term follow-up of MCL patients treated with single-agent ibrutinib: updated safety and efficacy results. Blood 2015 126:739-745.

*9 IMBRUVICA U.S. Food and Drug Administration Prescribing Information, January 2015.

*10 Rui L, Schmitz R, Ceribelli M, Staudt LM. 2011. Malignant pirates of the immune system.  Nat Immunol., 12, 933-940, 2011

*11 de Rooij MF1, Kuil A, Geest CR et al. 2012. The clinically active BTK inhibitor PCI-32765 targets B-cell receptor- and chemokine-controlled adhesion and migration in chronic lymphocytic leukemia. Blood. 2012 Mar 15;119(11):2590-4. doi: 10.1182/blood-2011-11-390989. Epub 2012 Jan 25.

*12 Seda V, Mraz M. 2015. B-cell receptor signalling and its crosstalk with other pathways in normal and malignant cells. Eur J Haematol. 2015 Mar;94(3):193-205. doi: 10.1111/ejh.12427. Epub 2014 Sep 13.

 

ヤンセンについて

ジョンソン・エンド・ジョンソングループの医薬品部門であるヤンセンは、病気のない世界を実現するために日々努力しています。今までにない、より良い方法で疾患を予防・撲滅・治療・治癒し、人々の命に貢献することが私たちの望みです。そして、常に患者さんのことを考え、最も有望なサイエンスを追及しています。私たちヤンセンは、人々の希望と命を明日につなぐため、世界中とコラボレーションしています。さらに詳しい情報はwww.janssen.com/japanをご覧ください。

 

将来予測に関する記述

このプレスリリースには、1995年米国民事証券訴訟改革法の定義する「将来予測に関する記述」が含まれています。本リリースをお読みになる皆さまは、将来予測に関する記述内容に依存することのないようご注意ください。また、本記述は、将来の事象に関する現時点での予想を基礎としています。基礎となる前提が不正確であると判明した場合、あるいは未知のリスクや不確実性が具現化した場合、実際の結果がヤンセンファーマ株式会社およびジョンソン・エンド・ジョンソンの予想や見通しとは実質的に異なるものとなる恐れがあります。リスクや不確実性には、利子や為替の変動などの経済的要因、技術的な進歩を含む競争、競合他社による新製品や特許の取得、規制当局による承認の取得を含む新製品の開発に本来伴う諸課題、特許に関する問題、医薬品やサービスの購入者の行動・消費パターンの変化や財政的困窮、政府の法律や規制の変更および国内外の医療改革、医療費削減の潮流を含む一般的業界動向および政府機関による医薬品業界への監督強化などが含まれますが、これらに限定されるものではありません。これらのリスクや不確実性およびその他の要因については、2016年1月3日に終了した会計年度のForm 10-Kに記載されているジョンソン・エンド・ジョンソンの年次報告書とその添付書類第99号および米国証券取引委員会への追加提出書類に詳述されています。これらの提出資料につきましては、インターネット(www.sec.govwww.jnj.com)でご覧いただくか、ジョンソン・エンド・ジョンソンにお問い合わせください。ヤンセンファーマ株式会社およびジョンソン・エンド・ジョンソンはいずれも、新情報や今後発生する事象および事態の進展があった場合も、将来予測に関する記述を更新する義務を負いません。