Skip to main content

中等症から重症の尋常性乾癬に対する治療薬TREMFYA™(GUSELKUMAB)の米国FDA承認取得を発表

2017/08/15

*本資料は2017年7月13日 米国ヤンセン・バイオテック社が発表したプレスリリースを翻訳したものです。

【参考資料】                                                       

  • TREMFYA™は、interleukinIL-23を選択的に阻害する初めてかつ唯一の生物学的製剤として承認されました。
  • TREMFYA™の投与を受けた患者さん10例のうち7例が、皮膚症状の寛解において16週目で90%以上の改善を達成しました。
  • TREMFYA™で治療を受けた患者さんの約4分の3が、48週目で90%以上の皮膚症状の改善を認めました。
  • TREMFYA™は、Humira®*adalimumab)との直接比較解析において、1624および48週目で皮膚症状の寛解において優れた結果を示しました。
     

ホーシャム、ペンシルバニア州、2017713 ― 米国ヤンセン・バイオテック社は本日、米国食品医薬品局(FDA)が、全身療法または光線療法の対象となる中等症から重症の尋常性乾癬の成人患者さんに対する治療薬TREMFYA™(guselkumab)を承認したことを発表しました。TREMFYA™は、尋常性乾癬において重要な役割を果たすサイトカインであるIL-23のみを選択的に阻害する、初めてかつ唯一の生物学的療法として承認されました。承認は、FDAのPriority Review Voucher(優先審査保証)を申請後、規制当局による優先審査を経て実現しています。TREMFYA™は、まず0週目と4週目の2回、以後は8週毎に100 mgを皮下投与します。臨床試験でTREMFYA™を投与された患者さんは、16週目で皮膚症状の寛解において著しい改善を示し、そう痒、疼痛、刺痛、灼熱感、皮膚のつっぱり感を含む尋常性乾癬の症状がプラセボと比較して大きく改善しました。TREMFYA™は、Humira®(adalimumab)と比較して、16、24および48週目で皮膚症状の寛解(PASI 90)において優れた結果を示しました。

 

「IL-23に特異した本療法を受けた試験患者さんの大多数が、16週目および48週目までで皮膚症状の寛解を達成しています。このことから明らかなように、TREMFYA™は中等症から重症の尋常性乾癬の治療において重要なマイルストーンとなります」とオレゴンメディカルリサーチセンターのセンター長であり、治験責任医師のAndrew Blauvelt医師は述べています。「乾癬科学に対する理解、またIL-23がこの病気の原因において果たす重要な役割への理解は進歩を続けており、だからこそ、研究者および現役の皮膚科医として、今日のTREMFYA™の承認取得を大変嬉しく思います。」

 

「尋常性乾癬を抱えて生きること、とりわけ痛み、かゆみ、ヒリヒリ感が続くことは、決して容易なことではありません」とguselkumab臨床試験の参加者であるPatti Janickは述べています。「TREMFYA™の使用によって自分が体験した結果や、他の尋常性乾癬患者さんにも同様の安心感や皮膚症状の改善が提供される可能性があることに励まされています。」

 

TREMFYA™は、臨床開発プログラムの結果に基づき、FDA承認を取得しました。当該プログラムでは、患者さん2,000例以上が第Ⅲ相臨床試験(VOYAGE 1、VOYAGE 2、NAVIGATE試験)に参加し、論文審査のある専門誌に掲載され、欧州皮膚科・性病学会(European Academy of Dermatology and Venerology)第25回会議および米国皮膚科学会(American Academy of Dermatology)2017年次総会で発表されました。

  • VOYAGE 1およびVOYAGE 2の結果から、TREMFYA™で治療を受けた中等症から重症の尋常性乾癬患者さんにおいて有意な有効性が示されました。
  • 臨床試験16週目で、TREMFYA™で治療を受けた患者さん10例のうち7例以上が90%以上の皮膚症状の改善を達成し、80%以上が皮膚症状の寛解またはほぼ寛解を示しました。
  • TREMFYA™の使用によって、頭皮の乾癬および尋常性乾癬の症状(そう痒、疼痛、刺痛、灼熱感および皮膚のつっぱり感を含む)においても16週目で改善が示されました。
  • TREMFYA™で治療を受けた患者さん10例のうちほぼ9例が28週目でPASI 90を達成し、48週目でもその反応を維持したことから、TREMFYA™による治療は皮膚症状を改善し、その状態を持続する結果となりました。
  • Humira®との比較において、TREMFYA™で治療を受けた患者さん10例のうち7例以上が、Humira®で治療を受けた患者さん10例のうち4例以上に対して、24週目で90%以上の皮膚症状の改善を報告しました。
  • NAVIGATE試験の結果から、STELARA®(usutekinumab)による治療で十分な反応が得られなかった患者さんにおいてTREMFYA™の有効性が証明されました。TREMFYA™で治療を受けた患者さんの31%が28週目で寛解またはほぼ寛解と見なされたのに対し、STELARA®で治療を受けた患者さんでは14%(STELARA®の投与継続またはTREMFYAへの切り替えに無作為化されてから12週間後)でした。

 

「尋常性乾癬に対する安全で効果的な治療を追加する必要性について、ヤンセンでは15年以上にわたって、その取り組みが重要な関心対象となっていました」とヤンセンのメディカルアフェアーズ、バイスプレジデントのAndrew Greenspan医師は述べています。「以上を考慮し、少しでも早く患者さんにこの新しい治療をお届けするため、TREMFYA™の申請に優先審査保証を適用しました。」

 

「現在利用できる治療に対してすべての患者さんが同様の反応を得られるわけではないので、効果的で新しい治療オプションが承認されることは、尋常性乾癬の患者コミュニティーにとって、常に歓迎すべきニュースです」と米国乾癬協会(National Psoriasis Foundation)の研究プログラムでバイスプレジデントを務めるMichael Siegel博士は述べています。「中等症から重症の尋常性乾癬を有する100万人以上のアメリカ人にとって、TREMFYA™の承認が追加されることは有意義であり、承認取得によってIL-23を選択的に抑制する効果的で新しいファースト・イン・クラスの治療が医師と患者さんに提供されます。」

添付文書(全文)および患者さん向け説明書は、www.tremfyahcp.comでまもなく閲覧可能です。

有効性評価

TREMFYA™とプラセボの比較解析は、VOYAGE 1の世界101施設およびVOYAGE 2の世界115施設(北米、すなわち米国およびカナダの施設を含む)からの解析結果に基づくものです。

*TREMFYA™とHumira®の比較解析は、米国で認可を受けたヒュミラ®を使用して、VOYAGE 1の北米38施設(米国27、カナダ11)およびVOYAGE 2の北米41施設(米国31、カナダ10)からの解析結果に基づくものです。

TREMFYA™guselkumab)について
TREMFYA™はヤンセンが開発したヒトモノクローナル抗体であり、タンパク質のインターロイキン(IL)-23を選択的に阻害し、注射もしくは錠剤の投与(全身療法)または光線療法(紫外線すなわちUV光を使用する治療)が奏功する可能性がある中等症から重症の尋常性乾癬を有する成人患者の治療を適応とします。活動期の関節症性乾癬の治療においてTREMFYA™を評価する第Ⅲ相臨床試験が進行中であり、中等症から重症の尋常性乾癬の治療においてTREMFYA™の有効性をCosentyx® (secukinumab)と比較して評価する第Ⅲ相臨床試験のプログラムも進行中です。

欧州連合(EU)、日本およびその他の国々で承認を求める申請が現在審査中です。

TREMFYA™は、ヤンセン・バイオテック社によって商標登録されています。

乾癬について
乾癬は皮膚細胞の異常増殖をきたす慢性の自己免疫性炎症性疾患で、隆起した炎症性の赤みを帯びた病変、またはプラークが特徴で、痛みを引き起こすこともあります1。アメリカには乾癬患者さんが750万人以上いると推定されています2。患者さんの約80%が軽症から中等症の乾癬を、20%が中等症から重症の尋常性乾癬を有しています2