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前立腺癌治療剤「ザイティガ®錠250mg」 内分泌療法未治療のハイリスクの予後因子を有する前立腺癌の適応追加承認取得

公開日: 
2018/02/16

ヤンセンファーマ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:クリス・フウリガン、以下「ヤンセン」)は本日、前立腺癌治療剤「ザイティガ®錠250mg」(一般名:アビラテロン酢酸エステル、以下「ザイティガ®」)について、「内分泌療法未治療のハイリスクの予後因子を有する前立腺癌」の効能・効果の追加に係る製造販売承認事項一部変更承認を取得しました。

本剤は、2014年7月に「去勢抵抗性前立腺癌」の効能・効果で日本における製造販売承認を取得しています。その後、内分泌療法未治療のハイリスクの予後因子を有する*前立腺癌を対象とした日本を含む国際共同第Ⅲ相LATITUDE試験(PCR3011試験)1),2)において、全生存期間(OS)及び画像上の無増悪生存期間(rPFS)についてアンドロゲン除去療法(ADT)+アビラテロン酢酸エステル及びプレドニゾン**併用療法のADT群に対する優位性が検証された結果、「内分泌療法未治療のハイリスクの予後因子を有する前立腺癌」の効能・効果追加の承認を取得しました。

*3つの予後因子((Gleasonスコアが8以上、骨スキャンで3ヶ所以上の骨病変あり、内臓転移あり(リンパ節転移を除く))のうち、2つ以上を有する

**国内未承認

LATITUDE試験の治験責任医師である国立がん研究センター東病院の松原伸晃先生は、「アビラテロンは高リスクホルモン療法未治療転移性前立腺がんの標準治療のひとつとして推奨されます」と述べています。また、ヤンセンの代表取締役社長クリス・フウリガンは、「当社は前立腺癌の各ステージにおけるザイティガの有効性について継続的に研究を行ってきました。今回の適応追加は、前立腺癌の男性に対するヤンセンの不断の取り組みとして重要なものとなります。日本では前立腺癌の発生率が増加しており、多様な患者集団では治療ニーズも異なります。引き続き、一人でも多くの患者様に対して、ザイティガ®がより一層貢献できるよう尽力してまいります」と語っています。

本邦における前立腺癌の初回治療においては、ADTと抗アンドロゲン剤の併用療法である複合アンドロゲン遮断(CAB)療法が広く用いられていますが、ハイリスクの予後因子を有する前立腺癌患者にとって、新たな治療選択肢の登場は、臨床的なベネフィットをもたらします。

LATITUDE試験について1),2)

LATITUDE試験には、内分泌療法未治療のハイリスクの予後因子を有する前立腺癌と新たに診断された患者1,199名が参加し、欧州、中南米、日本を含むアジアパシフィック、カナダの34ヵ国の235施設で行われました。同試験において、OS及びrPFSについてADT+アビラテロン酢酸エステル及びプレドニゾン併用療法のADT群に対する優位性が検証されました(OS中央値 未到達、ハザード比0.621、95%CI:0.509~0.756、p<0.0001、ランダム化の層別因子により調整したログランク検定;rPFS中央値33.02ヶ月、ハザード比0.466、95%CI:0.394~0.550、p<0.0001、ランダム化の層別因子により調整したログランク検定)。

ザイティガ®(アビラテロン酢酸エステル)について

ザイティガ®は、アンドロゲン合成酵素であるCYP17を選択的に阻害することで抗腫瘍効果を示すCYP17阻害剤で、日本国内においては2014年7月に「去勢抵抗性前立腺癌」を適応として承認を取得しています。前立腺がんにとって重要な精巣、副腎、腫瘍組織自体という3つのアンドロゲン(前立腺がんの増殖を促進する)分泌源すべてでアンドロゲンの産生を阻害する作用を持つ唯一の承認薬です3),4) 。現在100か国以上で承認されており、これまで世界中で290,000人以上の男性に処方されています。

ヤンセンについて

ジョンソン・エンド・ジョンソングループの医薬品部門であるヤンセンは、病気のない世界を実現するために日々努力しています。今までにない、より良い方法で疾患を予防・撲滅・治療・治癒し、人々の命に貢献することが私たちの望みです。そして、常に患者さんのことを考え、最も有望なサイエンスを追及しています。私たちヤンセンは、人々の希望と命を明日につなぐため、世界中とコラボレーションしています。さらに詳しい情報はwww.janssen.com/japanをご覧ください。

 

参考文献

  1. 内分泌療法未治療のハイリスクの予後因子を有する前立腺癌を対象とした国際共同第Ⅲ相試験成績(PCR3011試験)(社内資料:承認時評価資料)
  2. Fizaki K., et al.:N Engl J Med., 377, 352, 2017(承認時評価資料)
  3. Ye,D. A phase 3, double-blind, randomized placebo-controlled efficacy and safety study of abiraterone acetate in chemotherapy-naïve patients with mCRPC in China, Malaysia, Thailand and Russia. Asian Journal of Urology. 2017.Doi.org/10.1016/j.ajur.2017.01.002. Last accessed February 2017
  4. Zytiga asset portal. Available at: https://janssenassetexchange.com/Zytiga/Home.aspx. Last accessed February 2017

 

【本件に関するお問合せ先】

 ヤンセンファーマ株式会社 コミュニケーション&パブリックアフェアーズ部 

E-mail: [email protected]  TEL:03-4411-5046   FAX: 03-4411-5050