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新規抗結核薬「サチュロ®錠100mg」新発売のお知らせ

公開日: 
2018/05/08

ヤンセンファーマ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:クリス・フウリガン、以下「ヤンセン」)は本日、成人の多剤耐性肺結核治療薬として「サチュロ®錠 100mg」(一般名:ベダキリンフマル酸塩、以下、「サチュロ」)の販売を開始しました。

サチュロは、ヤンセン・リサーチ・アンド・ディベロップメント社が創製したジアリルキノリン系の新規抗結核薬です。既存の抗結核薬とは異なる作用機序を有し、結核菌のエネルギー生成に必須であるアデノシン5'-三リン酸(ATP)合成酵素を特異的に阻害し、増殖期および休眠期の結核菌のいずれに対しても強い殺菌活性を示します。またサチュロは、希少疾病用医薬品として指定されています。

多剤耐性肺結核は治療選択肢が限られているうえに、菌陰性化後も18カ月間の継続的な長期間の投与が必要であることから、既存の抗結核薬と交差耐性を示さない、高い有効性、安全性及び忍容性を示す新薬を含む併用療法の開発が緊急の課題となっています。今回、多剤耐性肺結核治療における多剤併用療法の1剤となる、サチュロを新たな選択肢として日本でも提供できるようになったことで、治癒率向上への貢献が期待されています1,2

ヤンセンの代表取締役社長であるクリス・フウリガンは、次のように述べています。「日本でサチュロを販売するために重ねてきた私たちの取り組みは、患者さんの人数の大小に関わらず、多剤耐性結核などの深刻な公衆衛生上の課題に対し革新的な薬剤を提供する、というヤンセンのコミットメントを反映したものです。これまでの抗結核薬には1960年以前に承認されたものも含まれており、治療選択肢は非常に限られていました。多剤耐性肺結核の患者さんが抱える多くのアンメットニーズを、この革新的な新薬であるサチュロにより満たしていけると確信しています。」

ヤンセンは今後も、未だ満たされない医療ニーズに応えることで、患者さんのQOL向上に尽力していきます。

 

サチュロ®錠100mg 製品概要

製品名:       サチュロ®錠 100mg

一般名:       ベタキリンフマル酸塩

剤型 :         白色の素錠

効能・効果:   <適応菌種> 本剤に感性の結核菌

         <適応症>  多剤耐性肺結核

用法・用量:   通常、成人には投与開始から2週間はベダキリンとして1日1回400mgを食直後に経口投与する。

         その後、3週以降は、ベダキリンとして1回200mgを週3回、48時間以上の間隔をあけて食直後に経口投与する。

         投与に際しては、必ず他の抗結核薬と併用すること。

製造販売承認日: 2018年1月19日

薬価基準収載日: 2018年4月18日

発売日:     2018年5月8日

製造販売元:   ヤンセンファーマ株式会社

薬価 :     サチュロ®錠 100mg 1錠 21,872.5円

 

サチュロについて

サチュロは、2012年に米国、2014年に欧州63認されおり、現在では、多剤耐性肺結核に対する多剤併用療法の1剤として世界52の国と地域で承認・販売されています。また、ストップ結核パートナーシ411のグローバル・ドラッグ・ファシリティ(GDF)を通じて、63エイズ・結核・マラリア対策基金2適格国における結核プログラムとして提供されています。

※1     世界の結核を制圧するために2000年に世界保健機63WHO)で設立されました。さまざまなパートナーと結核対策を行う連合体です。

※2     世界エイズ・結核・マラリア対策基金は、中低所得国の三大感染症(エイズ、結核、マラリア)対策のために資金を提供する機関です。G7を初めとする各国の政府や民間財団、企業など、国際社会から大規模な資金を調達し、中低所得国が自ら行う三疾病の予防、治療、感染者支援、保健システム強化に資金を提供しています。

 

結核および多剤耐性肺結核について

結核は、世界の10大死亡原因の1つであり、世界保健機関(WHO)の2017年のレポートによると、2016年に世界で1,040万人が新規に結核を発症し、170万人が結核により亡くなっています。結核の多くは肺で発症し、空気感染によって広がります。人が活動性の結核を発症しても、数か月間は症状(咳、発熱、寝汗、体重減少など)が軽症で経過する可能性があり、これが受診を遅らせ、結果として感染の広がりにつながります。結核菌に感染している人が生涯で結核を発症するリスクは5-15%ですが、HIV感染者、栄養失調者、糖尿病患者、喫煙者などの免疫系が低下している人は、発症リスクが高くなります。

2016年の日本の結核罹患率は、人口10万人あたり13.9人で、先進主要7カ国の中で最も高い水準です3。結核は治癒可能な疾患となった一方、結核治療の中心である化学療法は、多剤併用が必須のため副作用が大きな障害となっています。また化学療法は最短でも6カ月を要し、治療の中断や不規則な服薬が結核菌の薬剤耐性化、さらには多剤耐性化を招きます。

多剤耐性結核とは、一次抗結核薬のうち少なくともイソニアジドおよびリファンピシンの両剤に耐性を有する結核を指します。治療の中断や不規則な服薬など治療上の問題が、結核菌の薬剤耐性化、さらには多剤耐性化に影響を及ぼしています。

多剤耐性結核は、治療成功率が54%に過ぎず4、治癒したとしても再発が多いだけでなく、より長期間の治療を要するため、本人の負担だけでなく周囲への感染、医療費などを含めて長期にわたり社会に影響を与える疾患です5。2016年、多剤耐性結核の総患者数は世界で約49万人(リファンピシン耐性を含まない)6、日本では210人(リファンピシン耐性を含む)7と推定されており、このうち検査機関で確認された日本の患者数は79人でした。

 

参考文献

  1. 森 亨, et al. 多剤耐性結核治療のための新抗結核薬の使用を巡って. 結核. 2014;89(11):813-5
  2. 日本結核病学会治療委員会. デラマニドの使用について. 結核. 2014; 89(7):679-82.
  3. 厚生労働省. 平成28年 結核登録者情報調査年報集計結果について
  4. World Health Organization. Tuberculosis Fact Sheet Updated October 2017.
  5. 日本結核病学会. 薬剤耐性結核の医療に関する提言
  6. World Health Organization. Global tuberculosis report 2017.
  7. World Health Organization. Tuberculosis country profiles - Japan.

 

【本件に関するお問合せ先】

 ヤンセンファーマ株式会社 コミュニケーション&パブリックアフェアーズ部 

TEL:03-4411-5046   FAX: 03-4411-5050  E-mail: [email protected]