Skip to main content

アジア太平洋で血液がんに関する理解を促進するための疾患啓発レポートを発表

2018/09/15

ジョンソン・エンド・ジョンソングループの医薬品部門であるヤンセンファーマ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:クリス・フウリガン、以下「ヤンセン」)は本日、血液がんの疾患啓発を目的に「Make Blood Cancer Visible アジア太平洋レポート」を発表しました。このレポートは、リンパ腫、白血病、骨髄腫などの血液がんの患者さんの支援と疾患認知向上に向けた地域的な取り組みです。

9月は血液がん啓発月間であり、また、9月15日は世界リンパ腫デーです。血液がんに対する考えを深めるに相応しい時期に合わせて発表した本レポートは、血液がんへの疾患認知を高めるため、米・マックス ファウンデーションの支援を得て作成されました。

ヤンセン・アジアパシフィックのアジア太平洋メディカルアフェアーズ担当バイスプレジデントのWeng Ho Chowは、「血液がんは世界で発生するがんの7%を占め、アジア太平洋での発症率が増加しています。しかし様々な誤解に加え、初期段階では外的徴候がないことから認知度が低迷しています。[1] 患者さんとステークホルダーの皆さんを啓発し、血液がんの認知向上に必要な変化を促すため、私たちは世界各地で『Make Blood Cancer Visible』イニシアチブを開始しました」と 患者さんと家族への支援を促す上で啓発の必要性を訴えています。

本レポートでは、日本と中国の3,000人の一般の方々を対象に独自調査を実施し、血液がんに対する理解の不足、誤解、域内での血液がんの認知拡大に向けた対策の必要性が明らかにされています。具体的には、以下のような様々なインサイトを提供しています。

  • 日本と中国ではいずれも回答者の約半数が血液がんの症状をひとつもあげられませんでした[2],[3]  
  • 日本では昨年1年間に血液がんについて見聞きしたと答えた人はわずか1%でした[4]
  • 中国では10人中4人が血液がんは伝染するまたは伝染するかどうか分からないと答えました6

 

疾患に対する認知が低いと、予防や早期診断に向けた政府の取り組みを阻む重大な障害になるおそれがありますが、調査の結果、回答者の大半が、予防、治療選択肢、患者さんの経験に関してさらなる情報を求めていることも分かりました[5],[6]

マックス ファウンデーション アジア太平洋地域ヘッドのMei Ching Ong氏は、「日中両国での血液がんへの認知の低さを知り、両国だけでなく地域全体でなすべきことが多々あると気づかされました」と血液がんの認知向上に向けた取り組みが急務であると語りました。

患者さんの経験を共有するため、レポートでは、域内の血液がん患者さんによる13の感動的なエピソードを紹介しています。これらのエピソードから、診断時点では全く症状を自覚しておらず、進行するまで症状が現れなかった患者さんが多いことがわかります。各国の血液がんに関するデータ・数値と併せて、このエピソードは一般の人々を啓発し、血液がんに対する誤解を解くことを目指しています。

さらにMei Ching Ong氏は、「当財団はこのレポートの制作に参加できたことを誇らしく思います。データとエピソードを通じてアジア太平洋全域の血液がん患者さんに対する意識啓発を目指すものです。血液がんと向き合う上で、世界が同じ経験を共有しています。血液がんの認知を高めることは、治療アクセス向上という目標達成に欠かせません」と語っています。

Make Blood Cancer Visibleイニシアチブは、血液がんを予防可能な慢性疾患、治癒可能な疾患に変えるためのグローバルな取り組みの一環としてヤンセンが2015年にヨーロッパで開始したものです。

「このレポートを通じて血液がんに対する市民の注目度が高まり、患者さんが勇気づけられ、“見えない存在”でなくなるよう願っています。血液がんがいつか過去の病気になるよう、私たちはステークホルダーや患者団体と協力して、アジア太平洋の全てのコミュニティでの血液がんの認知向上に取り組んでいます」とヤンセン・アジアパシフィックのWeng Ho Chowは語っています。

 

アジア太平洋レポートはここから参照できます

 

Make Blood Cancer Visible (MBCV)について

  • 血液がんへの啓発と支援推進のため、患者さんの声やニーズを明らかにすることを重視しています。
  • 血液がんを予防可能な慢性疾患、治癒可能な疾患に変えるためのヤンセンのグローバルな取り組みの一貫です。
  • アジア太平洋地域での取り組みは、2015年に欧州・中東・アフリカ地域で実施したキャンペーンに続くものです。
  • 欧州・中東・アフリカ地域でのキャンペーンは、毎年血液がん啓発月間に合わせて実施され、2015年から毎年実施しています。このキャンペーンの目的は、患者さん、家族、介護者、医療従事者の直接的な対話を通じて、患者さんを取り巻く真実を伝えることです。
  • マックス ファウンデーションなどの主要パートナーや患者団体との協力を通じて作成された本レポートは、アジア太平洋全域における血液がんの認知向上に対するヤンセンの取り組みを反映しています。
  • このレポートは、域内の人々の血液がんに対する理解不足と認知の低さを解消することを目指すものです。

 

血液がんに対する認知調査について

調査では、日本では一般の方1,000人、中国では一般の方2,000人を対象に血液がんに対する全般的な認知と認識について15の質問を行いました。質問は全て選択回答式で、自己記入型のオンライン調査で実施。匿名性を保つため、回答者全員にアルファベットと数字からなる識別子を付与し身元を保護しました。日中両国で2018年2月1日~8日に調査を実施。アンケートは、ヤンセン・アジアパシフィックの委託を受けて、ニールセン、ユーガブ両社が作成しました。質問は主に、血液がんの症状、原因、利用可能な治療薬に関する理解および日常生活への影響を問うものでした。

 

アジア太平洋地域の血液がんについて

血液がんは世界で発生するがんの7%を占め、アジア太平洋の罹患率が上昇していますが [7]、罹患率と生存率に関するデータは現在もわずかしかありません。世界で毎年90万人以上が血液がんと診断されますが[8]、この疾患についてあまり知られていません。血液がんは、血液、骨髄およびリンパ系を冒す140種類のがんの総称であり[9]、主な血液がんはリンパ腫、骨髄腫、白血病です。アジア太平洋での罹患率の増加にもかかわらず[10]、この地域では血液がんの症状、生存率、支援に関して更なる啓発が必要です。例えば、血液がんは伝染する[11] 、貧血が原因である[12] などの誤解が広く見受けられるのが現状です。

 

ヤンセンについて

ジョンソン・エンド・ジョンソングループの医薬品部門であるヤンセンは、病気のない世界を実現するために日々努力しています。今までにない、より良い方法で疾患を予防・撲滅・治療・治癒し、人々の命に貢献することが私たちの望みです。そして、常に患者さんのことを考え、最も有望なサイエンスを追及しています。私たちヤンセンは、人々の希望と命を明日につなぐため、世界中とコラボレーションしています。さらに詳しい情報はwww.janssen.com/japanをご覧ください。

 

参考文献

[1] Leukaemia Foundation. (n.d.). Facts and Statistics about Blood Cancer. Retrieved from Leukaemia Foundation: https://www.leukaemia.org.au/disease-information/blood-cancer-resources/facts-and-statistics-about-blood-cancer/

[2] Janssen. (2018). Make Blood Cancer Visible survey. Japan study insights. p34.

[3] Janssen. (2018). Make Blood Cancer Visible survey. China study insights. p20.

[4] Janssen. (2018). Make Blood Cancer Visible survey. Japan study insights. p34.

[5] Janssen. (2018). Make Blood Cancer Visible survey. Japan study insights. p22.

[6] Janssen. (2018). Make Blood Cancer Visible survey. China study insights. p36.

[7] Asian Myeloma Network. (n.d.). Home. Retrieved from Asian Myeloma Network : https://www.myeloma.org/research/asian-myeloma-network

[8] World Cancer Research Fund International. (2018). Cancer Trends Worldwide data. Retrieved from World Cancer Research Fund International: https://www.wcrf.org/int/cancer-facts-figures/worldwide-data

[9] Condon, D. (2017, September 5). Awareness of blood cancer is low. Retrieved from Irishhealth.com: http://www.irishhealth.com/article.html?id=25903

[10] Au, W. Y. (2004, December). Lymphoma in Asia. Cancer Reviews: Asia Pacific, 2(2), 151-159. doi: https://doi.org/10.1142/S0219836304000494 

[11] Daher, M. (2012, April 1). Cultural beliefs and values in cancer patients. Annals of Oncology, 23(3), 66-69. Retrieved from Oxford Academic: https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22628419

[12] Channel NewsAsia. (2017, July 3). Cancer myths and facts: Blood Cancer. Retrieved from Channel NewsAsia: https://www.channelnewsasia.com/news/understandingcancer/pcc-clip-8-blood-cancer-new-8999184

 

【本件に関するお問合せ先】

ヤンセンファーマ株式会社 コミュニケーション&パブリックアフェアーズ部 

E-mail: [email protected]  TEL:03-4411-5046   FAX: 03-4411-5050