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抗精神病剤「リスパダール®OD錠」の承認を取得 ~患者さんの生活スタイルに応じた服薬が可能に~

2007/03/20

米ジョンソン・エンド・ジョンソンの医療用医薬品日本法人、ヤンセンファーマ株式会社(東京都千代田区、社長:関口 康)は、このたび抗精神病剤「リスパダール®(一般名リスペリドン)」の新剤形として、唾液で崩壊させて服用することができるOD錠(Orally Disintegrating Tablets:口腔内崩壊錠)の製造販売承認を取得しました。

リスパダール®は統合失調症を適応症とする新規抗精神病薬で、脳内の神経伝達物質であるドパミンとセロトニンに作用することにより、幻覚・妄想等の精神症状への優れた臨床効果に加え、従来型抗精神病薬においては効果と不可分であった筋肉のこわばり等に代表される、錐体外路系副作用を軽減することを目的に創製された薬剤です。本邦では1996年に承認を取得し、これまで世界100カ国以上で発売され、今日の統合失調症の薬物治療における中心的な役割を担っています。
リスパダール®は、今回、新たに承認を取得した口腔内崩壊錠の追加によって、錠剤/細粒剤(1996年発売)、内用液剤(2002年〃)と合わせて、4つの剤形を展開することとなります。
リスパダール®OD錠の主たる特徴は次の通りです。
1. 口腔内で速やかに崩壊するため、水なしで服用可能
2. 水あり/水なしのいずれの服用方法においても、同等の薬物動態を示す
3. リスパダール®錠との生物学的同等性が確認されている

 

統合失調症の治療においては、急性期治療の重要性はもちろんのこと、精神症状が寛解した後の維持治療が重要であると考えられています。とりわけ維持治療期には薬物療法の継続による良好な服薬遵守性の維持が症状の再然・再発防止の観点からも大変重要であり、このことが、患者さんご自身が服薬に納得の上で、主治医とともに自ら治療に参画するという、いわゆるアドヒアランスの向上が叫ばれる背景ともなっています。

薬剤への臨床評価が確立しているリスパダール®製剤に、外出先で水を用意できない患者さんにも服用しやすい本剤が加わったことで、当社では、これまで以上に患者さん個々の生活スタイルに応じた服薬が可能になるものと期待しています。なお、本剤の発売は薬価収載後の7月を予定しております。

 

製品概要
【承認取得日】 2007年3月15日
【製品名:承認番号】 リスパダール®OD錠1mg : 21900AMX00514000リスパダール®OD錠2mg : 21900AMX00515000
【一般名】 リスペリドン(英名:risperidone)
【薬効分類】 抗精神病剤
【効能・効果】 統合失調症
【色・剤形】 白色の素錠(口腔内崩壊錠)
【用法・用量】 通常、成人にはリスペリドンとして1回1mg1日2回より始め、徐々に増量する。維持量は通常1日2~6mgを原則として1日2回に分けて経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。但し、1日量は12mgをこえないこと。
  《用法・用量に関連する使用上の注意》(OD錠のみの注意事項)本剤は口腔内で速やかに崩壊することから唾液のみ(水なし)でも服用可能である。また、本剤は口腔粘膜からの吸収により効果発現を期待する製剤ではないため、崩壊後は唾液又は水で飲み込むこと。

以上