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抗HIV薬「インテレンス®錠100mg」を発売開始 ~多剤耐性HIV患者への新たな選択肢~

公開日: 
2009/01/20

米ジョンソン・エンド・ジョンソン(以下J&J)グループの医療用医薬品日本法人、ヤンセンファーマ株式会社(東京都千代田区、社長:関口 康)は、本日1月19日より、HIV-1*1感染症に適応を有する抗HIV薬「インテレンス®錠100mg」(一般名:エトラビリン、以下インテレンス®の発売を開始します。本剤は昨年12月25日に承認を取得し、本年1月16日に緊急薬価収載されました。

 

  インテレンス®は、J&Jグループの研究開発会社であるティボテック社(Tibotec Pharmaceuticals Ltd)が開発をすすめてきた多剤耐性ウイルスにも効果の高い非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤(NNRTI)の新しい抗HIV薬です。インテレンス®の発売により当社のエイズ関連製品は、抗HIV薬「プリジスタ®錠300mg」(一般名:ダルナビル、適応症:HIV感染症)、抗悪性腫瘍剤「ドキシル®注20mg」(一般名:ドキソルビシン塩酸塩、適応症:エイズ関連カポジ肉腫)を含め計3剤となりました。

 

  HIVウイルスに感染し放置すると、感染後数年から数十年で免疫が正常に働かなくなり、様々な日和見感染を合併してAIDS(後天性免疫不全症候群)を発症し、死に至ることがあります。1996年の国際エイズ学会において逆転写酵素阻害剤(NRTI)とプロテアーゼ阻害剤(PI)の併用による劇的な治療効果の向上が確認され、米国でNNRTIを含めた抗HIV薬を3種類以上併用する多剤併用療法(HAART療法)が確立されました。それ以来HIVのウイルス量を検出限界値にまで抑えることが可能となり、AIDSおよびHIVの治療は飛躍的に進化しました。

 

  しかしながら、HIV感染者は一生涯に渡って、95%近い服薬率を保ちながら薬を飲みつづけなければ薬剤に対し耐性患者になってしまうといわれています。そのような抗HIV薬による治療歴を持ち、多剤耐性を示すHIV-1患者にとっても、インテレンス®は高い抗ウイルス活性を示すことから、治療の選択肢として薬剤のニーズが高かったため、米国においてFDAとの協議の結果、迅速審査制度により2008年1月に承認されました。

 

 *1  HIV-1:Human Immunodeficiency Virus type1、日本人HIV感染者のほとんどはタイプ1に感染している

 

製品概要

 

【承認日】

2008年12月25日

【薬価】

619.80円

【販売名】

インテレンス®錠100mg

【一般名】

エトラビリン

【薬効分類】

抗ウイルス化学療法剤

【効能・効果】

HIV-1感染症

【成分・含量】

含量(1錠中): エトラビリン100mgを含有する

【色・性状】       

白色~微黄白色の錠剤

【用法・用量】

通常、成人にはエトラビリンとして1回200mgを1日2回食後に経口投与する。投与に際しては、必ず他の抗HIV薬と併用すること。

 

【包装】

インテレンス®錠100mg:120錠(バラ、乾燥剤入り)