Skip to main content

持効性抗精神病剤「リスパダールコンスタ®筋注用」の承認を取得 ‐2週間に1回の投与で効果が持続 統合失調症治療に新たな選択肢‐

2009/04/25

ヤンセンファーマ株式会社(本社:東京都千代田区、社長:関口 康)は、去る4月22日付で抗精神病剤「リスパダール®」(一般名:リスペリドン、以下「リスパダール®」)の新投与経路である、「リスパダールコンスタ®筋注用」(一般名:リスペリドン持効性懸濁注射液、以下「リスパダールコンスタ®」)の製造販売承認を取得しました。

 

「リスパダールコンスタ®」は、統合失調症を適応とする「リスパダール®」の長時間作用型製剤として開発された注射剤であり、国内で実施された臨床試験において、幻覚、妄想などの精神症状に対して、経口リスペリドンに劣らない有効性と安全性が確認されました。本邦においては、新規抗精神病薬としては初の持効性注射剤です。

 

本剤は、生体内分解性ポリマーを用いて極小の球状製剤(マイクロスフェア)にリスペリドンを封入した製剤であり、専用懸濁用液で懸濁後にでん部筋肉内に投与すると、リスペリドンを含むマイクロスフェアが徐々に放出されるように設計されており、2週間に1回の投与で効果を持続させることを可能としています。*1

 

統合失調症は長期にわたる維持療法が必要な慢性の精神疾患であり、その治療においては急性期における早期治療だけでなく、維持治療期における精神症状の再発、再燃防止と患者さんのQOL向上が重要な目標と位置付けられています。一般に統合失調症の維持治療の成否を決定する要因としては、患者さんの主体的な治療参加(所謂、アドヒアランス)が重要と言われていますが、その理由としては、継続した薬物治療が再発や再燃に関与していると考えられていることによります。

 

持効性注射剤の最大のメリットは薬剤送達の確実性であることからも、「リスパダールコンスタ®」の登場は、統合失調症の患者さんの社会復帰および地域社会での治療継続に向けた有意義かつ新たな選択肢となることが期待されます。

 

「リスパダール®」は、本邦においてこれまで錠剤、細粒剤、内用液、口腔内崩壊錠が市販され、臨床で使用されています。ヤンセンファーマでは、今回、「リスパダールコンスタ®」が新たに製品ラインナップに加わることで、患者さんの要望にあわせた剤形選択の幅がより広がるとともに、アドヒアランスの向上や高い治療満足度につながることを期待しています。

 

「リスパダールコンスタ®」は、海外では2002年にドイツ、英国、2003年には米国で統合失調症を適応として承認され、2008年12月までに世界92の国と地域で承認されています。当社は本剤を薬価基準収載後すみやかに発売する計画です。

 

*1なお、本剤は初回投与3週間後に血中濃度が上昇し始めるので、初回投与後3週間は経口抗精神病薬の併用などが必要となる。

 

「リスパダールコンスタ®」 製品概要 
販売

「リスパダールコンスタ®筋注用25mg」
「リスパダールコンスタ®筋注用37.5mg」
「リスパダールコンスタ®筋注用50mg」
一般名

リスペリドン持効性懸濁注射液
薬効分類

持効性抗精神病剤
効能・効果

統合失調症
用法・用量

通常、成人にはリスペリドンとして1回25mgを2週間隔で臀部筋肉内投与する。なお、初回量は25mgとし、その後、症状により適宜増減するが、1回量は50mgを超えないこと。
承認年月日

2009年4月22日
承認区分

新投与経路
 (2009年4月22日現在)

 

 

  以上