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抗悪性腫瘍剤「ベルケイド®注射用」に関する日本国内における武田薬品とのコ・プロモーション契約締結について

2010/05/11

ヤンセンファーマ株式会社(本社:東京都、社長:トゥーン・オーヴェルステンズ、以下「ヤンセンファーマ」)は5月10日付で、武田薬品工業株式会社(本社:大阪市、社長:長谷川 閑史、以下「武田薬品」)との間で、ヤンセンファーマが販売している抗悪性腫瘍剤 ベルケイド®注射用(一般名:ボルテゾミブ、以下「ベルケイド®」)について、日本国内におけるコ・プロモーション契約を締結しましたのでお知らせいたします。

 

ベルケイド®は、Millennium Pharmaceuticals, Inc.(本社:米国マサチューセッツ州、「ミレニアム社」)により創製されたプロテアソーム阻害作用1) を有する抗悪性腫瘍剤で、現在、日本ならびに欧米をはじめ世界90カ国以上で承認、販売されています。日本においてはヤンセンファーマが開発権を取得し「再発又は難治性の多発性骨髄腫2) 」の治療薬として開発、2006年10月に製造販売承認を取得し、同年12月より発売しております。

 

今回の契約により、ヤンセンファーマと武田薬品の両社は、ヤンセンファーマが販売しているベルケイド®について、2010年第3四半期(7~9月)以降をめどに医療機関への情報提供活動を共同で実施していくことになります。

 

ヤンセンファーマのトゥーン・オーヴェルステンズ社長は次のように述べています。「ヤンセンファーマが3年前にベルケイド®の販売を開始して以来、ベルケイド®は患者さんの生活の改善と延命を助ける重要な治療薬として位置づけられています。今回の契約締結により、ベルケイド®の効果が得られる可能性のある多発性骨髄腫の患者さんのためにも、治療の選択肢を探しておられるより多くの医師の方々に情報をご提供することができるようになると考えています。」

 

 

1) プロテアソーム阻害作用とは:
プロテアソームは、細胞内の不要タンパク分解装置というべきものであり、細胞周期を制御するタンパク質や、細胞増殖やアポトーシスにかかわるシグナル伝達関連タンパク質の調節・制御に関与しています。ベルケイド®はここを阻害することから、細胞周期や細胞内シグナル伝達系に関連する調節タンパク質に影響し、抗腫瘍効果を誘導します。腫瘍細胞では細胞周期や細胞内シグナル伝達に関連する調節タンパクの産生異常がよく見られることから、正常細胞よりもプロテアソーム阻害剤に対する感受性が高いと言われています。

 

2) 多発性骨髄腫とは:
多発性骨髄腫(MM)は血液の悪性腫瘍の一つで、腫瘍化した単一の形質細胞(骨髄腫細胞)を産生するため、結果として正常な免疫システムが機能しなくなったり、周りの骨や軟部組織を侵蝕したりする疾患です。この疾患は10万人中2.75人の割合で発症するといわれており、現在日本のMM患者数は約15,000人、毎年新たに5,000人が罹患しているといわれています。この疾患は高齢者に多く発症し、治癒は見込めず、初診時からの生存期間が約3.3年と予後が非常に悪いことが特徴です。MMを発症すると、免疫力が低下して感染症を誘発したり、腎障害をきたしたり、腫瘍細胞が産生する破骨細胞活性化因子のために骨の破壊を伴い、骨折や高カルシウム血症をきたすといった症状が現れます。

 

 

将来についての声明
(このプレスリリースには米国で1995年私募証券訴訟改革法において定義されている「将来についての声明」が含まれています。こうした声明は将来の事象についての現在の予想を基礎とするものです。もし基礎的な前提が不正確であったり、未知のリスクや不確実性が具現化すれば、実際の結果は、ヤンセンファーマおよびジョンソン・エンド・ジョンソンの予想や見通しから実質的に隔たりのあるものとなる恐れがあります。リスクや不確実性には次のようなものが含まれます。産業において一般的な条件や競争、利子や為替の変動などの経済条件、技術的な進歩や競合他社による特許の取得、規制当局による承認の取得や国内外の医療改革、政府の法律や規制など新製品の開発に本来伴う諸課題、および医療費削減への潮流などです。こうしたリスクや不確実性などの要因については、2010年1月3日に終了した会計年度のForm 10-Kに基づくジョンソン・エンド・ジョンソンの年次報告書に詳述されています。このForm 10-Kおよび追加提出資料は次のサイトで閲覧できます。
www.sec.govwww.jnj.com。 もしくはジョンソン・エンド・ジョンソンにご請求ください。ヤンセンファーマもジョンソン・エンド・ジョンソンも新情報や今後の事象・変化などに基づいて将来についての声明を更新する義務を負いません)。