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抗悪性腫瘍剤「ベルケイド®注射用」、承認事項一部変更申請のお知らせ 未治療の多発性骨髄腫に対する適応拡大に向けて

2010/12/22

米国ジョンソン・エンド・ジョンソンの医療用医薬品日本法人、ヤンセンファーマ株式会社(本社:東京都千代田区、社長:トゥーン・オーヴェルステンズ、以下、「ヤンセンファーマ」)は、抗悪性腫瘍剤「ベルケイド®注射用3mg」(以下、「ベルケイド®」、一般名:ボルテゾミブ)に、「未治療の多発性骨髄腫」の効能を追加することにより、既承認の効能・効果である「再発又は難治性の多発性骨髄腫」を「多発性骨髄腫1)」に変更する医薬品製造販売承認事項一部変更申請を行いましたので、お知らせいたします。

 

ベルケイド®は、プロテアソーム阻害作用2) を有する抗悪性腫瘍剤で、現在、日本ならびに欧米をはじめ世界90カ国以上で承認、販売されております。本剤は武田薬品工業株式会社(本社:大阪市、社長:長谷川 閑史、以下「武田薬品」)の100%子会社である米ミレニアム・ファーマシューティカルズ社(Millennium Pharmaceuticals, Inc.)(本社:米国マサチューセッツ州)により創製され、J&Jグループの研究開発会社、ジョンソン・エンド・ジョンソン・ファーマシューティカル・リサーチ・アンド・デベロプメント社のオーソ・バイオテク・オンコロジー・リサーチ・アンド・デベロプメント部門との間で共同開発されました。欧米では2008年に「再発又は難治性の多発性骨髄腫」に加えて、「未治療の多発性骨髄腫」にも、ベルケイド®が使用可能となっております。日本においてはヤンセンファーマが開発権を取得し「再発又は難治性の多発性骨髄腫」の治療薬として開発、2006年10月に製造販売承認を取得し、同年12月より発売しております。この度、日本でも、多発性骨髄腫の患者様に広くご使用いただくため、「未治療の多発性骨髄腫」の患者様への適応拡大に向けた申請を行いました。なお、本年5月10日に、ヤンセンファーマは武田薬品との間で、ヤンセンファーマが販売しているベルケイド®について、日本国内におけるコ・プロモーション契約を締結し、7月1日より共同販促を開始しております。

 

 

1)多発性骨髄腫とは:
多発性骨髄腫(MM)は血液の悪性腫瘍の一つで、腫瘍化した形質細胞(骨髄腫細胞)が異常な免疫グロブリンを産生するため、様々な症状を引き起こす疾患です。この疾患は高齢者に多く発症します。MMを発症すると、免疫力が低下して感染症を誘発したり、腎障害をきたしたり、腫瘍細胞が産生する破骨細胞活性化因子のために骨の破壊を伴い、骨折や高カルシウム血症をきたすといった症状が現れます。

 

2)プロテアソーム阻害作用とは:
プロテアソームは、細胞内の不要なタンパクの分解装置というべきものであり、細胞周期を制御するタンパク質や、細胞増殖やアポトーシスにかかわるシグナル伝達関連タンパク質の調節・制御に関与しています。ベルケイド®はここを阻害することから、細胞周期や細胞内シグナル伝達系に関連する調節タンパク質に影響し、抗腫瘍効果を誘導します。腫瘍細胞では細胞周期や細胞内シグナル伝達に関連する調節タンパクの産生異常がよく見られることから、正常細胞よりもプロテアソーム阻害剤に対する感受性が高いと言われています。

 

以上

 

 

将来についての声明

このプレスリリースには米国で1995年私募証券訴訟改革法において定義されている「将来についての声明」が含まれています。こうした声明は将来の事象についての現在の予想を基礎とするものです。もし基礎的な前提が不正確であったり、未知のリスクや不確実性が具現化すれば、実際の結果は、ヤンセンファーマおよびジョンソン・エンド・ジョンソンの予想や見通しから実質的に隔たりのあるものとなる恐れがあります。リスクや不確実性には次のようなものが含まれます。産業において一般的な条件や競争、利子や為替の変動などの経済条件、技術的な進歩や競合他社による特許の取得、規制当局による承認の取得や国内外の医療改革、政府の法律や規制など新製品の開発に本来伴う諸課題、および医療費削減への潮流などです。こうしたリスクや不確実性などの要因については、2010年1月3日に終了した会計年度のForm 10-Kに基づくジョンソン・エンド・ジョンソンの年次報告書に詳述されています。このForm 10-Kおよび追加提出資料は次のサイトで閲覧できます。www.sec.govwww.jnj.com。 もしくはジョンソン・エンド・ジョンソンにご請求ください。ヤンセンファーマもジョンソン・エンド・ジョンソンも新情報や今後の事象・変化などに基づいて将来についての声明を更新する義務を負いません。