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経口抗真菌剤「イトリゾール®内用液1%」  効能・効果、用法・用量の追加承認取得のお知らせ

公開日: 
2011/09/26

 ヤンセンファーマ株式会社(本社:東京都千代田区、社長:トゥーン・オーヴェルステンズ、以下「ヤンセン」)は、本日、経口抗真菌剤「イトリゾール®内用液1%」(ITRIZOLE® Oral Solution 1% 一般名: イトラコナゾール)に対する新効能・新用量医薬品としての一部変更承認を取得し、「アスペルギルス属、カンジダ属、クリプトコックス属、ブラストミセス属、ヒストプラスマ属による真菌感染症(真菌血症、呼吸器真菌症、消化器真菌症、尿路真菌症、真菌髄膜炎、ブラストミセス症、ヒストプラスマ症)」、「真菌感染が疑われる発熱性好中球減少症」及び「好中球減少が予測される血液悪性腫瘍又は造血幹細胞移植患者における深在性真菌症の予防」の効能・効果、用法・用量の追加が認められたことをお知らせします。

 
イトラコナゾールは、1980年にヤンセンファーマスーティカN.V.社(ベルギー)で合成されたトリアゾール系抗真菌薬であり、イトラコナゾールを有効成分とする製剤として、国内ではカプセル、内用液、注射剤の3製剤を販売しています。「イトリゾール®内用液1%」は、2006年7月にカンジダ属による口腔咽頭カンジダ症及び食道カンジダ症の効能・効果にて承認されましたが、この度、国内外の臨床試験の結果等に基づき、前述の効能・効果、用法・用量の追加が認められました。

 
特に、血液疾患の治療において深在性真菌症の発症は患者さんの予後を悪化させる深刻な合併症であり、この深在性真菌症の発症を如何にして防ぐかということは重要な課題です。今回、「イトリゾール®内用液1%」は、好中球減少が予測される血液悪性腫瘍患者における深在性真菌症の予防の適応を我が国で初めて取得し、造血幹細胞移植患者における深在性真菌症の予防においては経口薬として我が国で初めての取得となります。今回の効能・効果の追加により、今後これまで以上に多くの患者さんのお役に立てるよう、引く続き努力を続けてまいります。

 

以上

 
我々ヤンセンは、現代においてもっとも重要な「いまだ満たされない医療ニーズ」への対応と解決に力を注いでいます。これには、がん、免疫疾患、中枢神経疾患、疼痛、感染症、代謝疾患が含まれます。患者さんへの貢献という強い意思に基づき、革新的な製品、サービスを開発提供し、健康問題の解決に努め、世界中のひとびとを支援しています。ヤンセンファーマ株式会社は、ヤンセンファーマシューティカル・グループのひとつです。
 

 

 

「イトリゾール®内用液1%」の製品概要
【承認年月日】

2006年7月26日

 

【薬価収載】
2006年9月15日

 

【発売年月日】
2006年9月15日

 

【効能・効果追加承認年月】
2011年9月26日

 

【製造販売】
ヤンセンファーマ株式会社

 

【販売名/薬価】
イトリゾール®内用液1% / 107.1円/mL

 
 
【包装】
イトリゾール®内用液1%: 140 mL 1瓶

 

【一般名】
イトラコナゾール

 

【効能・効果】
1.真菌感染症
 [適応菌種]
 アスペルギルス属、カンジダ属、クリプトコックス属、ブラストミセス属、ヒストプラスマ属
 [適応症]
 真菌血症、呼吸器真菌症、消化器真菌症、尿路真菌症、真菌髄膜炎、
 口腔咽頭カンジダ症、食道カンジダ症、ブラストミセス症、ヒストプラスマ症
2.真菌感染が疑われる発熱性好中球減少症
3.好中球減少が予測される血液悪性腫瘍又は造血幹細胞移植患者における深在性真菌症の予防

《効能・効果に関連する使用上の注意》
1)発熱性好中球減少症の患者への投与は、発熱性好中球減少症の治療に十分な経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例についてのみ実施すること。
2)真菌感染が疑われる発熱性好中球減少症に投与する場合には、投与前に適切な培養検査等を行い、起炎菌を明らかにする努力を行うこと。起炎菌が判明した際には、本剤投与継続の必要性を検討すること。
3)好中球減少が予測される血液悪性腫瘍又は造血幹細胞移植患者における深在性真菌症の予防に対しては、好中球数が500/mm3未満に減少することが予測される場合に本剤を投与すること。

 

【用法・用量】
1.真菌感染症
◎真菌血症、呼吸器真菌症、消化器真菌症、尿路真菌症、真菌髄膜炎、
ブラストミセス症、ヒストプラスマ症
通常、成人には20mL(イトラコナゾールとして200mg)を1日1回空腹時に経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。ただし、1回量の最大は20mL、
1日量の最大は40mLとする。
◎口腔咽頭カンジダ症、食道カンジダ症
通常、成人には20mL(イトラコナゾールとして200mg)を1日1回空腹時に経口投与する。
2.真菌感染が疑われる発熱性好中球減少症
通常、成人には、イトラコナゾール注射剤からの切り替え投与として、20mL(イトラコナゾール
として200mg)を1日1回空腹時に経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
ただし、1回量の最大は20mL、1日量の最大は40mLとする。
3.好中球減少が予測される血液悪性腫瘍又は造血幹細胞移植患者における深在性真菌症の予防
通常、成人には20mL(イトラコナゾールとして200mg)を1日1回空腹時に経口投与する。
なお、患者の状態などにより適宜増減する。ただし、1回量の最大は20mL、1日量の最大は
40mLとする。

《用法・用量に関連する使用上の注意》
1)真菌感染症
・ブラストミセス症、ヒストプラスマ症:
ブラストミセス症及びヒストプラスマ症の初期治療又は重症の患者に対して本剤を使用する場合は、イトラコナゾール注射剤から切り替えて投与すること。
・口腔咽頭カンジダ症:
服薬の際、数秒間口に含み、口腔内に薬剤をゆきわたらせた後に嚥下すること。なお、本剤は、主として消化管から吸収され作用を発現する。
2)好中球減少が予測される血液悪性腫瘍又は造血幹細胞移植患者における深在性真菌症の予防:
・好中球数が1,000/mm3以上に回復する、又は免疫抑制剤の投与終了など、適切な時期に投与を
終了すること。
・患者の状態(服薬コンプライアンス、併用薬及び消化管障害など)により血中濃度が上昇しないと予測される場合、血中濃度モニタリングを行うことが望ましい。
3)本剤はイトリゾールカプセル50と生物学的に同等ではなく、バイオアベイラビリティが向上しているため、イトリゾールカプセル50から本剤に切り替える際には、イトラコナゾールの血中濃度(AUC、Cmax)の上昇による副作用の発現に注意すること[【薬物動態】の項参照]。また、本剤の添加物であるヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリンに起因する胃腸障害(下痢、軟便等)及び腎機能障害の発現に注意すること。
一方、本剤からイトリゾールカプセル50への切り替えについては、イトラコナゾールの血中濃度が低下することがあるので、本剤の添加物であるヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリンに起因する胃腸障害(下痢、軟便等)及び腎機能障害による異常を認めた場合などを除き、原則として切り替えを行わないこと。

※詳細は最新の添付文書に記載されております。