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抗悪性腫瘍剤「ベルケイド®注射用3mg」皮下投与(SC)による新投与経路追加申請のお知らせ

2012/02/01

ヤンセンファーマ株式会社(本社:東京都千代田区、社長:トゥーン・オーヴェルステンズ、以下「ヤンセンファーマ」)が、製造販売を行っております抗悪性腫瘍剤「ベルケイド®注射用3mg」(以下「ベルケイド®」、一般名:ボルテゾミブ)について、皮下投与による新投与経路追加の申請を行いましたので、お知らせいたします。なお、今回申請を行った、ベルケイド®の皮下投与(SC)においても、すでに承認取得している静脈内投与(Ⅳ)と同じ効能(未治療の多発性骨髄腫1)及び再発又は難治性の多発性骨髄腫)での適応となります。

 

ベルケイド®は、プロテアソーム阻害作用2)を有する抗悪性腫瘍剤で、現在、日本ならびに欧米をはじめ世界100カ国以上(2011年10月時点)で承認、販売されております。ベルケイド®は武田薬品工業株式会社(本社:大阪市、社長:長谷川閑史、以下「武田薬品」)の100%子会社である米ミレニアム・ファーマシューティカルズ社(Millennium Pharmaceuticals, Inc.)(本社:米国マサチューセッツ州)により創製され、ジョンソン・エンド・ジョンソン・グループの研究開発会社、ジョンソン・エンド・ジョンソン・ファーマシューティカル・リサーチ・アンド・デベロプメント社のオーソ・バイオテク・オンコロジー・リサーチ・アンド・デベロプメント部門との間で共同開発されました。

 

日本においては、ヤンセンファーマが開発権を取得し「再発又は難治性の多発性骨髄腫」の治療薬として開発、2006年10月に製造販売承認を取得し、同年12月より発売しております。また、2011年9月には、「未治療の多発性骨髄腫」の患者様への適応拡大の承認を取得いたしました。なお、2010年5月10日より、ヤンセンファーマは武田薬品との間で、ベルケイド®について、日本国内におけるコ・プロモーション契約を締結し、7月1日より共同販促を開始しております。

ベルケイド®は、ミレニアム ファーマシュ―ティカルズ インクの登録商標です。

 

1)多発性骨髄腫とは:
多発性骨髄腫(MM)は血液の悪性腫瘍の一つで、腫瘍化した形質細胞(骨髄腫細胞)が異常な免疫グロブリンを産生するため、様々な症状を引き起こす疾患です。この疾患は高齢者に多く発症します。MMを発症すると、免疫力が低下して感染症を誘発したり、腎障害をきたしたり、腫瘍細胞が産生する破骨細胞活性化因子のために骨の破壊を伴い、骨折や高カルシウム血症をきたすといった症状が現れます。

 

2)プロテアソーム阻害作用とは:
プロテアソームは、細胞内の不要なタンパクの分解装置というべきものであり、細胞周期を制御するタンパク質や、細胞増殖やアポトーシスにかかわるシグナル伝達関連タンパク質の調節・制御に関与しています。ベルケイド®はここを阻害することから、細胞周期や細胞内シグナル伝達系に関連する調節タンパク質に影響し、抗腫瘍効果を誘導します。腫瘍細胞では細胞周期や細胞内シグナル伝達に関連する調節タンパクの産生異常がよく見られることから、正常細胞よりもプロテアソーム阻害剤に対する感受性が高いと言われています。

 

 以上

 

 

我々ヤンセンは、現代においてもっとも重要な「いまだ満たされない医療ニーズ」への対応と解決に力を注いでいます。これには、がん、免疫疾患、中枢神経疾患、疼痛、感染症、代謝疾患が含まれます。患者さんへの貢献という強い意思に基づき、革新的な製品、サービスを開発提供し、健康問題の解決に努め、世界中のひとびとを支援しています。ヤンセンファーマ株式会社は、ヤンセンファーマシューティカル・グループのひとつです。