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ステラーラ®の5年間継続投与試験で中等症~重症の尋常性乾癬患者における安定した有効性・安全性プロフィールを確認

公開日: 
2012/06/07

当資料は、ヤンセン・バイオテック社が2012年6月6日(現地時間)に発表した英文プレスリリース抜粋の翻訳版として、発表しています。従いまして、日本の状況を必ずしも反映したものではないことと、正式言語が英語であるため、内容については英文リリースが優先されます。
英文リリースご参照サイト:
http://www.jnj.com/connect/news/all/new-stelara-five-year-data-show-consistent-efficacy-and-safety-profile-in-treatment-of-moderate-to-severe-plaque-psoriasis
 
 

乾癬臨床開発プログラムにおける5年間の投与でステラーラ®の長期有効性・安全性プロフィールが明らかに

 

[2012年6月6日 イタリア・ベローナ発] 尋常性乾癬(局面型皮疹を有する乾癬)におけるステラーラ®の有効性および安全性を検討したピボタル試験の1つである第Ⅲ相 PHOENIX 1試験で得られた新データより、寛解維持療法としてステラーラ® (ウステキヌマブ)を最長5年間投与した中等症~重症の成人尋常性乾癬患者において安定した臨床効果を維持することが明らかにされました。PHOENIX 1試験においてステラーラ®45 mgまたは90mgの投与で効果を認め、無作為化により寛解維持療法を5年間継続する群に割り付けられた患者のうち、治療期間の終了時にPASIスコア(Psoriasis Area and Severity Index Score)の75%改善がみられた患者は45mg群では79%、90mg群では81%でした。また、ステラーラ®のリスク‐ ベネフィットプロフィールは5年間にわたり安定しており、忍容性は全体的に良好で感染症、悪性腫瘍、心血管イベントなどの有害事象の発現率も一定でした。データは本日、イタリア・ベローナで開催された第9回欧州皮膚科学・性病学会議(European Academy of Dermatology and Venereology, EADV)のスプリング・シンポジウムで発表されました。

乾癬病変の面積と重症度の指数:全身を頭・胴体・手・足の4つの部位に分け、どの部分に、どのくらいの大きさの、どの程度の皮疹があるかを調べることで、全身の重症度を点数化する方法です。治療の効果は点数がどの程度低下したかどうかで判定します。例えばPASIスコアが75%減少した場合、PASI75改善と表現します。

 

PHOENIX 1試験を指揮したハーバード大学医学部マサチューセッツ総合病院皮膚科のAlexa Kimball准教授は、「今回のデータは皮膚科の専門家にとって重要な内容です。調査期間は生物学的製剤による乾癬治療の試験としては最長で、治療の選択肢としてのステラーラ®の有効性と安全性への理解が深まりました。ステラーラ®は今後も中等症~重症の尋常性乾癬(局面型皮疹を有する乾癬)の治療における重要な選択肢に位置付けられることでしょう。今回得られた結果は生物学的製剤による治療の対象となる乾癬患者と医師にとって喜ばしい内容です」と述べています。

 

PHOENIX 1試験では、患者を無作為化し、プラセボ群、ステラーラ®45mg群またはステラーラ®90mgのいずれかに割付け、第0週と第4週に投与しました。第12週に主要評価項目であるPASI75改善の評価を行い、その後ステラーラ®投与群では12週間隔で投与を継続しました。第40週でPASI75改善がみられた患者を再度無作為化し、ステラーラ®による維持療法を受ける群と投与を終了し効果が消失した場合に再投与を受ける群のいずれかに割付けました。ステラーラ®の投与を受けた753例のうち3分の2以上にあたる517例でステラーラ®の投与が継続され、5年後の最終投与時まで投与を受けました。第40週から試験終了時までステラーラ®の投与を継続した患者のうち、試験終了時(5年)のPASI90改善がみられた患者の割合(PASI90達成率)は、ステラーラ®45 mg群では48%、ステラーラ®90mg群では59%でした。試験参加例全体の解析においても同様に効果は維持され、ステラーラ®45mg群および90mg群のPASI75達成率は63%および72%、PASI90達成率は40%および49%でした。

 

有害事象は753例以上のステラーラ®投与例で検討し、3,104人年について追跡調査を行いました。ステラーラ®45mg群と90mg群の有害事象 (221件/100人年および209件/100人年)、重篤な有害事象(5.3件/100人年および5.4件/100人年)、感染症(84件/100人年および82件/100人年)の発現率に経時な上昇は認められませんでした。ステラーラ®投与例全体の解析でも、重篤な感染症(1.03件/100人年)、非メラノーマ皮膚癌(0.45件/100人年)、非メラノーマ皮膚癌以外の悪性腫瘍(0.48件/100人年)および重大な心血管イベント(0.35件/100人年)の発現率は5年間にわたり一定でした。ステラーラ®の長期投与に伴う新たな安全性シグナルの発現はありませんでした。

 
*1人1年間の観察を1単位として分母とする方法で人年法という。

 

米国食品医薬品局(FDA)が指示したステラーラ®の安全性調査を目的とした市販後調査の一環として、ヤンセン・バイオテック社は現在、PSOLAR試験(Psoriasis Longitudinal Assessment Registry: 乾癬の縦断評価のための登録研究)を行っています。PSOLAR試験は、プロスペクティブな多施設共同国際観察研究で、研究施設や地域病院で生物学的薬剤および/または従来の全身療法を用いた治療を受けている患者(もしくは治療に適した患者)の長期の安全性と臨床転帰を検討する目的で行われています。PHOENIX 1試験を完了し、長期安全性データの継続収集が可能な患者はPSOLAR試験に移行しています。

 

 

乾癬について
乾癬は皮膚細胞の過剰産生によって生じる慢性の免疫性疾患で、世界全体での患者数は1億2500万人にのぼります。尋常性乾癬(局面型皮疹を有する乾癬)は、(炎症を伴う)厚い紅斑とその上に生じる銀白色の鱗屑を生じる病変を特徴とする疾患です。病変部はひび割れて出血を伴うことがあり、体のあらゆるところに発生する可能性があります。乾癬の症状は軽症、中等症、重症、さらに日常生活が行えなくなる程度まで幅があります。全世界人口に対する乾癬の罹患率は約3%で、乾癬患者の約4分の1が中等症~重症であると考えられています。

  

  

PHOENIX 1試験について
PHOENIX 1試験は、中等症~重症の尋常性乾癬(局面型皮疹を有する乾癬)の患者におけるステラーラ®の有効性と安全性を検討する第Ⅲ相多施設共同無作為化二重盲検プラセボ対照試験に続き長期投与試験を行うもので、慢性尋常性乾癬患者(局面型皮疹を有する乾癬患者)766例にステラーラ®を投与し、5年間にわたり有効性と安全性を検討しました。患者をステラーラ®45mg群および90mg群またはプラセボ群に無作為に割り付け、皮下投与を行いました。ステラーラ®45mg群または90mg群に割り付けられた患者には、第0週、第4週に投与した後、12週間隔で投与しました。プラセボ群の患者は第12週より実薬投与に切り替え、第12週と第16週にステラーラ®45mgまたは90mgの投与を受け、その後は12週間隔で投与を受けました。第28週および第40週の時点でステラーラ®の効果が不十分な患者については、8週間隔投与に切り替えても良いこととしました。主要評価項目は、第12週でのPASI75達成率としました。第40週時点でステラーラ®の効果がみられた患者を無作為化し、現在の用量でのステラーラ®の投与を続行する群と、投与を終了し効果が消失した時点で再投与を行う群のいずれかに割り付けました。第76週の時点で治療を継続していた患者は、5年間の長期投与を受けました。

  

  

ステラーラ®について
ステラーラ®は、ヒト型抗ヒトIL-12/23p40モノクローナル抗体製剤で、2008年12月にカナダで承認された後、EUでは2009年1月、米国では2009年9月に承認され、現在、乾癬に係る適応症で世界65ヶ国にて承認されています。本邦においても、日本人乾癬患者を対象とした臨床試験において本剤の有効性・安全性が確認され、2011年1月に「既存治療で効果不十分な尋常性乾癬および関節症性乾癬」を効能・効果として承認されました。

 

 

ヤンセンについて
我々ヤンセンは、現代においてもっとも重要な「いまだ満たされない医療ニーズ」への対応と解決に力を注いでいます。これには、がん、免疫疾患、中枢神経疾患、疼痛、感染症、代謝疾患が含まれます。患者さんへの貢献という強い意思に基づき、革新的な製品、サービスを開発提供し、健康問題の解決に努め、世界中のひとびとを支援しています。ヤンセンファーマ株式会社は、ジョンソン・エンド・ジョンソンのヤンセン ファーマシュ―ティカル・グループのひとつです。

 

 

将来予測に関する記述
このプレスリリースには、米国の1995年私募証券訴訟改革法で定義される「将来予測に関する記述」が含まれます。本記述を読まれる皆様は、これらの内容に依存することのないようご注意ください。また、本記述は将来の事象についての現在の予想を基礎とするものです。基礎となる前提が不正確であると判明した場合あるいは、未知のリスクや不確実性が具現化した場合、実際の結果は、ヤンセンジャパンおよびジョンソン・エンド・ジョンソンの予想や見通しとは実質的に異なるものとなる恐れがあります。リスクや不確実性には、産業において一般的な条件や競争、利子や為替の変動などの経済的要因、技術的な進歩、競合他社による新製品や特許の取得、規制当局による承認の取得を含む新製品の開発に本来伴う諸課題、特許に係る問題、医療用品やサービスの購入者の行動・消費パターンの変化や財政的困窮、政府の法律や規制の変更や国内外の医療改革、医療費削減への潮流および政府機関による医療産業への監督強化などが含まれますが、これらに限定されません。これらのリスクや不確実性その他の要因については、2012年1月1日に終了した会計年度のForm 10-Kに基づくジョンソン・エンド・ジョンソンの年次報告書の添付99に詳述されています。このForm 10-Kおよび追加提出資料はオンライン(
www.sec.gov, www.jnj.com )、もしくはジョンソン・エンド・ジョンソンからの請求によりご覧いただけます。ヤンセンジャパン及びジョンソン・エンド・ジョンソンのいずれも新情報や今後の事象・変化などに基づいて将来予測に関する記述を更新する義務を負いません。