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ヤンセンファーマ、共同研究開発による新しい認知症診断テスト「Me-CDT」の有効性を第16回欧州神経学会(EFNS)で発表

公開日: 
2012/09/11

-短時間で被験者に受け入れられやすく、かつ臨床上有用である可能性を示唆-

ヤンセンファーマ株式会社(本社:東京都千代田区、社長:トゥーン・オーヴェルステンズ)は、アルツハイマー型認知症の簡便なスクリーニング検査である「Me-CDT」(エム・イー・シー・ディー・ティー)を、木原武士先生(洛和会みささぎ病院)、頼高朝子先生(順天堂大学附属越谷病院)、宮澤仁朗先生(医療法人ときわ病院)と共同で開発し、その検出能を検証して2012年9月10日、スウェーデン・ストックホルムで開催された第16回欧州神経学会(16th Congress of the European Federation of Neurological Societies (EFNS))においてポスター発表しました。

 

「Me-CDT」は、CDT(時計描画テスト)に近時記憶、見当識の要素を加えた、短時間で実施可能な認知症診断テストです。パソコンの画面上および音声で出題される問題に対して、回答用紙にペンで記入して回答していくため、特別な設備を必要とせず、実施する人や環境に左右されることなく簡便な検査を可能にしています。また、被験者の方に受け入れられやすくするため、設問数は合計6問で、3分以内で検査が終了できる構成になっています。

 

今回、272名の方を対象にテストを実施した結果、「Me-CDT」における見当識・記憶力のテストにおいて、認知症テストで用いられるMMSE(Mini-Mental State Examination)とほぼ同じ検出能を導き出していることがわかり、「Me-CDT」が臨床上有用である可能性を示していることを発表しました。今後、2013年3月までに約400人の検査結果のデータを集め、結果の有効性の裏付けを進めて行く予定です。

 

現在、医療現場では認知症を検査する様々なテストやスケールが使用されていますが、被験者に受け入れられない、地域によっては回答が難しい設問がある、時間がかかるなどの問題があります。これらの問題に対応した「Me-CDT」が実用化され、多くの医療機関で使用が可能になることで、アルツハイマー型認知症の疑いのある方の早期発見と正しい診断に貢献できるものと考えています。

 

 
Me-CDT概要
【方法】
パソコンの画面の設問と音声を聞きながら、手元の紙にペンで記入する
【設問】見当識の問いが4問、記憶の問いが1問、時間描画テストが1問、合計 6問
【所要時間】最大3分
【対象とならない方】聴覚障害または視覚障害を持った方
【診断】回答にポイントを付加し、アルツハイマー型認知症かどうかの判断を行う

 

以上

ヤンセンについて
我々ヤンセンは、現代においてもっとも重要な「いまだ満たされない医療ニーズ」への対応と解決に力を注いでいます。これには、がん、免疫疾患、中枢神経疾患、疼痛、感染症、代謝疾患が含まれます。患者さんへの貢献という強い意思に基づき、革新的な製品、サービスを開発提供し、健康問題の解決に努め、世界中のひとびとを支援しています。ヤンセンファーマ株式会社は、ヤンセン ファーマシュ―ティカル・グループのひとつです。