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ZYTIGA®とプレドニゾンの併用療法が化学療法未治療の転移性去勢抵抗性前立腺がん患者の進行抑制に効果があることをフォローアップデータが示唆

公開日: 
2013/03/27

2013/03/27

 

ご参考資料:
当資料は、ヤンセンが、2013年2月12日(現地時間)に発表した英文プレスリリース抜粋の翻訳版として、発表させていただくものです。従いまして、日本の状況を必ずしも反映したものではないことと、正式言語が英語であるため、内容については英文リリースが優先されます。
英文サイト:
http://www.jnj.com/connect/news/all/follow-up-data-show-zytiga-plus-prednisone-continues-to-delay-progression-of-metastatic-castration-resistant-prostate-cancer-in-patients-without-prior-chemotherapy

 

フロリダ州オーランド [2013年2月12日]  ヤンセン・リサーチ・アンド・ディベロップメント社[以下ヤンセン]は、プラセボとプレドニゾン併用療法との対照試験において、ZYTIGA®(一般名 Abiraterone Acetate)とプレドニゾンの併用療法が転移性去勢抵抗性前立腺がん(mCRPC)の進行に対し統計的に有意な改善を示し、同疾患の患者の全生存期間(OS)の延長が見られたとするフォローアップデータを発表しました。

 

この無作為化多施設共同プラセボ対照第Ⅲ相試験(COU-AA-302)では、副次的評価項目として設定した前立腺がんによるがん性疼痛に対するオピオイド剤使用に至る期間の中央値および化学療法の開始に至る期間の中央値についても、プラセボに比べ統計的に有意な改善がみられました。本データは、予めこの第Ⅲ相試験の予定に組み込まれた最新の中間解析から得られたもので、本日、米国臨床腫瘍学会 消化器癌シンポジウム(The Annual American Society of Clinical Oncology Genitourinary Cancers Symposium:ASCO GU)で発表されたものです。

 

この臨床試験の治験担当医師で、ニューヨーク メモリアル・スローン・ケタリングがんセンター 泌尿生殖器腫瘍科担当医補のデイナ・ラスコフ(M.D.)は、「これらの成績は、多くの転移性去勢抵抗性前立腺がん患者にとってアビラテロンの早期投与が有益であることを示しています。特にZYTIGA®とプレドニゾンの併用療法を受けた患者の全生存期間の中央値が長期になっていることを嬉しく思います」と述べています。

 

COU-AA-302の最新の解析結果と、これに先立ち発表された中間解析の結果は、2012年12月に米食品医薬品局(FDA)が承認した、ZYTIGA®とプレドニゾン併用療法のmCRPC患者の治療への適用拡大の基礎となっています。またZYTIGA®は、mCRPC患者の治療への適用拡大につき、欧州委員会の承認も得ています。

 

ZYTIGA®開発チームのリーダーで、ヤンセンのバイス・プレジデントでもあるマイケル・L・マイヤーズ(M.D., Ph.D.)は、「化学療法を行う前の段階においてmCRPCの患者に処方できる実証済みの治療法があるということは、医師にとって重要です。はじめて承認を受けたとき、ZYTIGA®はmCRPC患者にとってドセタキセルによる化学療法後の重要な選択肢となりました。今回の適応拡大と、ASCO GUで発表された裏付けとなるデータにより、さらに多くのmCRPC患者がこの治療の選択肢による恩恵を受けることができることを嬉しく思います。また、今回の知見から、ZYTIGA®の治療効果に関する知識がさらに広がることになります」と述べています。

 

mCRPCの進行リスクを画像解析による無増悪生存期間(rPFS)で測定した場合、ZYTIGA®とプレドニゾンの併用群(ZYTIGA群)はプラセボとプレドニゾンの併用群(対照群)に比べて47パーセント低いという、統計的に有意な結果が今回の解析で得られています。rPFSの中央値は、ZYTIGA群の16.5ヵ月に対し、対照群では8.3ヵ月でした[ハザード比(HR) 0.53、95%信頼区間(CI):0.45~0.62、P<0.0001]。

 

ZYTIGA®とプレドニゾンの併用療法では、死亡のリスクも21パーセント低くなると推定されています[HR=0.79;95% CI:0.66~0.96、P=0.0151]。ZYTIGA®群の全生存期間中央値が35.3ヵ月だったのに対し、対照群では30.1ヵ月でした。なお、この中間解析は、全生存期間イベント(死亡)の約55パーセントが発生した時点で行われたため、統計的有意性の判定のために予め設定されていたp値には達しませんでした。

 

 

副次的評価項目について
ZYTIGA®とプレドニゾンの併用療法は、すべての副次的評価項目において対照群に比べ有意な改善をもたらしています。具体的な内容は、以下の通りです。
・前立腺がんに対する化学療法開始のリスクが39パーセント低下。ZYTIGA®群
の中央値26.5ヵ月に対し、対照群は16.8ヵ月でした[HR=0.61(95% CI:0.51~0.72)、
P < 0.0001]。
・がん性疼痛に対するオピオイド剤使用のリスクが29パーセント低下。ZYTIGA群は中央値
に達せず、対照群は23.7ヵ月でした[HR=0.71(95% CI:0.59~0.85)、P < 0.0002]。

 

 

安全性に関する知見
化学療法治療歴のあるmCRPC患者に対するZYTIGA®の長期投与時における安全上の懸念については、これまでに報告されている知見に比べて新しい懸念は確認されませんでした。この中間解析では、倦怠感、体液貯留、低カリウム血症、高血圧、心臓障害、トランスアミナーゼ(肝酵素)の上昇などの有害事象(AE)が対照群よりもZYTIGA®群でより多く見られることが報告されています。また、この試験のZYTIGA®群患者では、対照群患者に比べてグレード3およびグレード4のAEの発現例が多く見られています。トランスアミナーゼ(肝酵素)の可逆的上昇を主とする肝毒性分類グレード3ないしグレード4のAEについては、対照群に比べZYTIGA®群の患者でより多く見られることが報告されています。

以前行われた中間解析においてrPFSとOSの差異の傾向に統計的な有意差が見られたことを受けて、独立データモニタリング委員会(IDMC)が全会一致でこの第Ⅲ相試験の非盲検化を勧告したことを、ヤンセンはすでに発表しています。さらに今回の中間解析の結果に基づき、IDMCはプラセボ群の患者に対してもZYTIGA®を投与するよう勧告しています。

 

 

試験計画について
COU-AA-302は、無作為化二重盲検多施設共同プラセボ対照第Ⅲ相国際臨床試験で、アンドロゲン除去療法が無効で細胞傷害性化学療法未治療のmCRPC患者1,088人によるZYTIGA®とプレドニゾン併用群およびプラセボとプレドニゾン併用群の対照試験です。

患者は、 ZYTIGA® 1,000 mgを1日1回経口で投与し、これにプレドニゾン5 mgを1日2回併用する群と、プラセボの経口投与にプレドニゾン5 mgを1日2回併用する群に無作為に割り付けました。また、主要評価項目はrPFSとOSとしました。

 

 

ZYTIGA®について
ZYTIGA®は2011年の米国における承認以来、65以上の国々で承認を取得しています。既に4万人を超える前立腺がん患者の治療に用いられており、進行性前立腺がんに対する治療法の選択肢のひとつになりつつあります。

 

 

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ヤンセンについて
我々ヤンセンは、現代においてもっとも重要な「いまだ満たされない医療ニーズ」への対応と解決に力を注いでいます。これには、がん、免疫疾患、中枢神経疾患、疼痛、感染症が含まれます。患者さんへの貢献という強い意思に基づき、革新的な製品、サービスを開発提供し、健康問題の解決に努め、世界中のひとびとを支援しています。ヤンセンファーマ株式会社は、ジョンソン・エンド・ジョンソンのヤンセンファーマシュ―ティカルカンパニーズのひとつです。

 

 

将来予測に関する記述
このプレスリリースには、米国の1995年私募証券訴訟改革法で定義される「将来予測に関する記述」が含まれます。本記述を読まれる皆様は、これらの内容に依存することのないようご注意ください。また、本記述は将来の事象についての現在の予想を基礎とするものです。基礎となる前提が不正確であると判明した場合あるいは、未知のリスクや不確実性が具現化した場合、実際の結果は、ヤンセンファーマ株式会社およびジョンソン・エンド・ジョンソンの予想や見通しとは実質的に異なるものとなる恐れがあります。リスクや不確実性には、産業において一般的な条件や競争、利子や為替の変動などの経済的要因、技術的な進歩、競合他社による新製品や特許の取得、規制当局による承認の取得を含む新製品の開発に本来伴う諸課題、特許に係る問題、医療用品やサービスの購入者の行動・消費パターンの変化や財政的困窮、政府の法律や規制の変更や国内外の医療改革、医療費削減への潮流および政府機関による医療産業への監督強化などが含まれますが、これらに限定されません。これらのリスクや不確実性その他の要因については、2012年1月1日に終了した会計年度のForm 10-Kに基づくジョンソン・エンド・ジョンソンの年次報告書の添付99に詳述されています。このForm 10-Kおよび追加提出資料はオンライン(www.sec.gov, www.jnj.com )、もしくはジョンソン・エンド・ジョンソンからの請求によりご覧いただけます。ヤンセンファーマ株式会社及びジョンソン・エンド・ジョンソンのいずれも新情報や今後の事象・変化などに基づいて将来予測に関する記述を更新する義務を負いません。